目次:
なお、今回は保護者の皆様の参加を歓迎いたします。
9月活動 夏季宿泊活動事後学習
野草の国際化
運営委員 鈴 木 照 治
パッションフルーツに挑戦3〜さあ、寒くなってきたぞ!
副団長 石 井 幹 夫
9月に花が咲いてから早1ヶ月が過ぎました。ものの本によると熟すまで約2ヶ月。台風の襲来にも負けずここまですくすくと?育ってきました。が、・・・。 続き次号
冷夏が猛暑、でも予備率10%
運営委員 道 上 定
大型中央演算処理装置に、気圧や気温、太平洋の海水温など多くのデータを投入し、偏西風をくねらせ、 エルニーニョを振りかけ、出した長期予報では「今年は冷夏」。 長期予報が出てまもな<、猛暑の連続。小さな声で言い訳していたら、 「今まで経験したことのない[猛烈な大雨]警報」があちらこちらで。 小さな区域にスケールの大きな気象変化の連続には多くのヒトは戸惑うばかりでした。 毎日の予報も「晴れ、所によっては曇り。一部大雨に注意が必要です」という分かったような分からないような言い回しで、 まあ気温も高いし、濡れてもいいやと、あまり気を使わなくなりました。 とにかくこの夏は暑かった。熱中症で救急車出動も藤沢では79件(5月末〜9/26までの、119日間・藤沢市消防局)。 気候変動のおだやかな藤沢ですが、全国的には厳しい[酷暑]でした。 にもかかわらず、「この夏の電力は10%も余裕がありました」と、電気事業連合会が(9/19)公表しました。 東日本大震災前の最大電力は1億7775万キロワット。そして震災後は1億5000万キロワット台。今年もそう。 その差おおよそ2000万キロワットは原子力発電20基分に当たるのですが、この夏も原発は動いていません。 最大需要電力に対して供給電力は10%も上回る量が確保されていました。予備率10%はもったいない。 ふつうは余裕をみても7%でじゅうぶんです。夏前には「電力会社によっては予備率3%確保がやっと」だ、 などといっておりました。なにか事故があったら電力不足になり、停電の事態に対応できない。 だから原発の安全基準の承認と再稼働を早く、と強く印象づけていました。 需要電力が伸びないのは震災後の国民一人ひとりの節電効果でしょう。エアコンの電力使用量は大きいので、 その点滅もまた大切です。(今年もエアコンは使わず暑い夜3、4日を扇風機で代用した私です。私は年金生活者) そんな酷暑のなかで、ゆとり10%の電力を余らせ、ベースロード電源には原発を、 と放射能汚染問題を解かないで国民に解答を迫る巨大な竜巻は誰がコントロールするのでしょうか。 原発を基盤電源に据えるというのは、聞こえは良いのですが、「位置づけ」はそれしかないのです。 原発は融通が利かないのです。なにしろ定常運転にもってゆくまでに3〜4日かかるのです。 原発には[揚水発電]というぜいたくな発電所を併設します。下の池から水を汲み上げて上の池に貯めて落として発電する。 水車がポンプの羽根になり、発電時のタービンの羽根となる。もちろん仕事量は汲み上げのほうがはるかに大きい。 だから深夜の汲み上げ、昼間の発電となります。つまり運転するほどコスト高になるわけ、です。 (水量・発電量の管理は原発側でコントロールします)。 原発は需要の変化に即応できません。だから水力発電とともにベースロードに位置づけます。 需要電力量の変化にはガス、石炭火力発電で対応します。 核燃料使用後の放射能廃棄物は「捨て場所」も「保管場所」もないのです。 冷夏の予報は修正されましたが、現実はもっと大きく振れて、猛暑の連続。関係者はここまで予想したでしょうか。 高齢者の熱中症、土砂災害、人の宿題はやり終えていません。問題山積です。
【写真説明】 散歩道の脇の〔武装した電柱〕
怒髪天を衝く・・・カラスが集まり、近くの生ゴミを食い散らす。 最近では空き缶を傾けて中のジュースをこぼすことを覚えた個体がいた。 「天を衝く」尖ったモールでカラスの群れが集まらなくなった。 青色LEDでノーベル賞をもらった赤碕先生にはダマされた。
−「青色LEDはできない」で始まった講義はなんだったのか?−
運営委員 高 木 茂 行
遡ること約30年前。高木運営委員は、うら若き大学院生でした。大学での講義を素直に受け入れていました。 大学院の選択科目の中に赤碕先生の講義があり、「名城大学の先生で、この分野ではきわめて著名な方です。 名古屋大学がお願いし、わざわざ来ていただいています。講義を聞くように。」とガイダンスがありました。 勧められるままに、赤碕先生の講義を受講しました。 赤碕先生の1回目の講義は、「赤や黄色のLEDは出来ていますが、青いLEDはできないでしょう」で始まりました。 この言葉は、今でも鮮明に覚えています。その先生が、青色LEDでノーベル省を受賞されたことは驚きでした。 1回目の講義では、その言葉にダマされたことになります。 実は、青色LEDが学会発表され始めた頃から、高木運営委員も興味を持ち、研究の状況を調べていました。 それをまとめて書いたのが、かたつむりNo272号(2005年6月)「20XX年町から電球が消える日(3)」です。 青色LEDがどうやって開発されたかを詳しく書いています。 この文章の終わりに再度掲載しますので、興味のある団員は読んでみてください。 ここでは、手短に知りたいという人のために、簡単に説明します。 ガリウム(Ga)と窒素(N)の化合物(GaN)を使うと、青色LEDができることは理論的に分かっていました。 問題は、GaとNが交互に規則正しく配置された結晶を、どうやって作るかでした。 こうした理論を展開し、試行錯誤の結果、青色LEDができることを原理的に示したのが、赤碕先生と天野先生です。 ただ、実用化には大きな問題がありました。LEDとして使える大きさのGaNの膜を作ることができなかったのです。 当時、サファイア(宝石のサファイアと同じサファイア)基板の上にGaNを作る試みが行われていましが、 GaNは部分的に集まり、皿の上にポツポツとゴマを巻いたような状態になっていました。 皿に広げたサランラップのような均一な膜を作ることはできなかったのです。 中村先生は、サファイアとGaNの間に緩衝層という仲介層を加えて基板を加熱することで、 安定で良質な膜を作ることに成功しました。(かたつむりNo272では、これを図入りで説明しています) さて、高木運営委員が赤碕先生の講義を受けたのは、先生が青色LEDの可能性について考えられ、 試行錯誤の実験を始められた頃だったのでしょう。 日々、考えられていたため、「青色LEDはできない」という講義冒頭の言葉になったと思います。 赤碕先生、天野先生、中村先生は数々の失敗と苦難を乗り越え、青色LEDの実用化に大きく貢献されました。 偉大な日本の科学者に拍手喝采!!
次ページに、高木運営委員の「20XX年町から電球が消える日(3)」(かたつむり272号2005年6月)を掲載しました。
20XX年 町から電球が消える日(3)
運営委員 高 木 茂 行
私が学生だった頃、大学でLEDの授業を受けた。先生は学生に向かって、 「赤や黄色のLEDはできていますが、青いLEDはできないでしょう」 と言った。その時、LEDには興味がなかったから、先生の言葉を素直に受け入れ、 何の疑問も持たなかった。しかし、約20年の時が経過し、青いLEDは町のあちこちで見られるようになった。 わかり易くするため、2種類の固めの針金で考えてみよう。 幅の広い間隔の針金(ア)と細い間隔の針金(イ)の2種類が、図1@のように横に並んでいたとする。 (ア)がGaNで、(イ)が基板とすると、当然のことながら(ア)と(イ)はつなげない。 なんとかつなぐには、どうしたら良いのだろう? まず、思いつくのは出来るだけ幅の近い、 (ア)と(イ)を選ぶことだ。そこで、(ア)に近い基板としてサファイア (あの宝石のサファイアと同じだけど、人工のサファイア)が選ばれた。 実際にサファイアの上にGaNを作る実験をしてみると、GaNの膜は部分的にポツポツとゴマ状になり、 一面に広がる膜は出来なかった。図1Aのように少しぐらいなら変形してつながるけど、 長くなるといずれどこかで壊れる。このため、小さな固まりとなってしまった。 ほかに方法は無いのだろうか?ここで、(ア)と(イ)の幅の中間の幅を持った針金(ウ) を入れたらどうだろう。図1Bのように(ウ)が(ア)と(イ)を橋渡し、 上手くつながるのではないだろうか?いろんな材料といろんな条件を組み合わせ、 やっと基板の上の一面に広がるGaN膜を作るのに成功した。今では、(ウ)はバッファ層と呼ばれている。 例えば、携帯電話はバッテリーで動いているから、一回の充電で長持ちさせるには、 図2のような画面で使う電気の量を減らした方が良い。 LEDの方が同じ光を出すにも少ない電気ですむことから、 最近の携帯電話の画面では電球の代わりに白色LEDが使われている。 また、寝る時に本を読むための図3のような読書灯でも、電球の代わりにLEDが使われている。 LEDにすることで、電池でも長い間使うことができ、持ち運びにも便利だ。 こうして、LEDは少しづつ電球に置き換わっている。 十年前にカメラといえば、フィルム式が主流だったが、いまではデジカメが主流になっている。 何年もすれば、LEDが電球に置き換わり、この文章のタイトルのように「町から電球が消える」かもしれない。 さて、ここまでは一般的な話。高木運営委員の反省を最後に。 もし、大学の時に、先生に「どうして青いLEDはできないのですか?」と質問をしていたら。 あるいは、GaNの膜を作るような実験を学生の時にやったかもしれない。 そうすれば、何らかの形で青色LEDを作ることに携われたかもしれない。 科学では「どうしてだろう」という疑問を持つこと重要だと、青色LEDを見るたびに反省させられる。 (かたつむり272号 2005年6月) ■お知らせ■
□夏季活動の返金の受領書の返送をお願いします□
夏季活動の返金(1000円)の受領書をまだ返送されていない方は、早めに返送していただけるようよろしくお願いします。 期限は10月末日となっています。ご協力よろしくお願いします。 ■お知らせ■
□夏季特集号の発行に関して□
夏季特集号の原稿、ありがとうございました。 何と今年は感想文、地形模型の写真とも団員全員から送っていただきました。 つまり、提出率100%、カ・ン・ペ・キ!現在、高木運営委員が精力的に編集を進めていますが、 本業が非常に多忙でなかなか作業が進まないのが実情です。団員の皆さんには申し訳ないのですが、 現在の発行予定は1月です。星の観察の活動の時にお配りできると思いますのでよろしくお願いします。 ■お知らせ■
□来年度の夏季活動(方面)が決まりました□
平成27年度は栃木県日光に行く予定です。日光を少年団風に料理してみせます!どんな料理になるでしょうか?お楽しみに!! ただ、まだ宿舎が決まっていません。それに伴って日時も未定です。決まり次第お知らせしますのでしばらくお待ちください。 ■お知らせ■
□今年はうれしいニュースが続いています2□
先月号でもお知らせしましたが、今年はうれしいニュースが続いています。 その一つは「一般財団法人教職員生涯福祉財団」から50万円の奨励金をいただいたことです。 これは教職員がボランティアで特色ある地域づくりのために取り組む活動等に対していただけるもので、 正直火の車状態の少年団の台所なので大変助かりました。今年更新したプリンタの支出等に充てていきます。 また、「神戸製鋼」からも25万円相当の支援をいただける予定になっています。 これはシュミットカセグレン形式の望遠鏡をお願いしています。 残念ながら1月の活動には間に合いそうもないのですが、今後団の星を見る活動で大活躍してくれるでしょう。 昨年度は「東芝」からノートパソコンを、また「藤沢アクティライオンズクラブ」からプロジェクターと書画カメラをと、 本当に各方面からいろいろな支援をいただいております。 これもひとえに日々の活動に積極的に参加している団員の皆さんと、その団員を支えてくださっている保護者の皆様のおかげです。 厚く御礼申し上げます。 ■お知らせ■
□原稿募集□
「かたつむり」では常時原稿を募集しています。あまり肩肘張って構えるのではなく、日常に転がってている「何気ないもの」がいいです。 写真1枚でもいいのでそこにコメントをつけて送ってください。 FAXの際は鉛筆ですとかすれて読めない場合があります。ペンでなぞってから送ってください。
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