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で、5月はお家でできるステキな化学実験を行います。 実験のワークシートや材料などは5月12日(火)頃までに郵送する予定でいますので、楽しみに待っていてくださいネ。 お願い
新入団員の皆さんにまだ入団記念品をお渡しできていません。帽子の注文もできていません。団員カード等の回収もできていません。そこで、新入団員の皆さんと保護者の方は5月17日(日)に藤沢市役所東側市民広場「サンライズ広場」にお越しください。お待ちしています。 ただ、今の状況ですので、無理はされなくて結構です。なお、受け取りを見合わせる場合は事務局鹿児嶋まで事前にご連絡ください。
☆欠席に対する当面の対応についてです。
カオス理論〜エドワード・ローレンツのしたこと〜(2)
運営委員 山 田 佳 子
前回のかたつむりでは、ローレンツが当時のパソコンで「おもちゃの天気」を作ったところまででした。 今回はその「おもちゃの天気」でローレンツが発見したことです。
この時、ローレンツは「真空管(当時のコンピュータの部品)が壊れたのか?」と思いました。けれどすぐに自分のミスに気が付きます。 コンピュータのメモリには0.506127という数字が記憶されていたのですが、プリントアウトしたのは紙を倹約するために0.506という数字でした。 その差はわずか0.00127。これは大した誤差ではないと判断したローレンツは0.506を打ち込みました。普通の計算式ならこれくらいの誤差は無視できます。 けれど、ローレンツがコンピュータに計算させていた方程式では、このわずかな誤差が『大異変』につながってしまいました。 はじめに打ち込んだ数字が1/1000違うだけで予想もつかないデータになっていたのです。 これが有名な『バタフライ効果』です。初めの値のわずかな違いが最終的にまったく違うものになってしまいます。例えば、ブラジルでチョウが羽ばたいたとします。 チョウの羽ばたきが起こしたとても小さな風が、テキサス(アメリカの州)に伝わるころにはハリケーンになってしまうくらいの変化が起きてしまうという考え方です。 ローレンツは自分が作った方程式が天気の本質をつかんでいると思っていました。だからそこから「長期天気予報は不可能だ」ということを導き出しました。 とても小さな変化でも、その変化のために予想がつかない結果になってしまうからです。 世界最初のコンピュータを作ったジョン・フォン・ノイマン(1903−1957)は、 人間よりも早く大量に計算ができるコンピュータを使えば天気予報は可能で、いずれは人間が天気を変える時代が来ると考えていました。 しかし、ローレンツはそれが無理だという結論を出しました。実際、現在のスーパーコンピュータを使っても1か月後の藤沢の天気を正確に予報することはできません。 1日先、2日先の予報はなんとかできても、1週間後の予報はあてになりません。また、狭い地域での雷雨や集中豪雨などの予報も難しいです。 気象予報士の「大気が不安定で、ところによっては雨が降るかもしれません」という解説はよく聞きます。 道端のチリを舞わせる小さな風やにわか雨、人工衛星からしか見えない大きな渦などがすべて関わって複雑な動きをするので、天気の予報は難しくなります。 また、人が天気を変えるための行動を起こしたとしても、天気を決める複雑な要素がひとつ増えた程度で、晴れや雨などの変えたかった天気になるとは限りません。 ローレンツはこのようなバタフライ効果を発見しました。けれどそれで終わらせず、さらにそれを徹底的に研究しました。 ローレンツは天気から離れ、天気のように複雑なふるまいをするもっと単純な現象を探しました。そして、ある動作を表す3つの方程式を見つけました。
ローレンツが発見した方程式のグラフが右の図です。ローレンツのアトラクタ(集まり)としてとても有名な図です。 どう見ても定規で引けない線で描かれています。チョウの羽のような形ですが、まるい正しい円を描くような繰り返しはしません。 けれど、この二つの手書きのような丸から大きく外れることもしません。 そして、似たような軌道を通っても、一度通った軌道は通らないという信じられない線を描きます。 延々と、似ているけれど同じではない道を動き続けます。これがローレンツが発見した『でたらめさという仮面をかぶった秩序』という幾何学的構造です。 今回はここまでです。 次のかたつむりで、この発見はどう大発見なのかをお伝えします。 参考図書:カオス−新しい科学をつくる,ジェイムズ・グリッグ著,大貫昌子訳,新潮文庫,1991
新型コロナウイルス〜何が怖い?〜
団長 石 井 幹 夫
新型コロナウイルス感染予防のため、日本全国が大変なことになっています。 神奈川県には緊急宣言が出され、学校も5月の連休明けまで休校になっています。 藤沢市でも感染の報告が日を追うごとに多くなっています。少年団の活動も全然できなくて本当に困っています。 団員の皆さん、どんな生活を送っていますか?まさか、テレビの前でおせんべいをかじりながらゴロゴロ。 まさか、ゲーム三昧。まさか、スマホの虜。そんなことないよね! 有り余っている時間、これをうまく使わないなんてもったいない。 是非、今回お配りしたワークシートを持って外へ植物観察に出かけてください。気分転換にもなります。 読書をたくさんしましょう。工作に挑戦してもいいかも。そして、学校の勉強もしっかり予習しておこうね。 この、新型コロナウイルス。何がそんなに怖いのでしょう?どうして学校をお休みにしなくてはいけないのでしょう?ちょっと考えてみましょう。 最初に思い浮かぶのは、新型ゆえ私たちが免疫を持っていない、つまりとてもかかりやすいということです。 まだワクチンもできていない、だから予防接種もできない。そしてかかってしまうと、治す薬がない。自然に治るのを待つしかないということです。 たとえ病院に入院しても、熱があれば解熱剤、咳があれば咳止めというふうに対症療法しかできません。ここがインフルエンザとの大きな違いになります。 インフルエンザで考えれば、予防接種はできるし、たとえかかってしまっても、タミフルとかリレンザといったような特効薬があります。 新型コロナウイルスに感染してもほとんどの場合(80%は)、無症状か軽い風邪の症状のみだそうです。 元気(無症状)なら、新型コロナウイルスに感染したなんて気づけない。だけど、そんな人でも周囲に大量のウイルスをまき散らしているそうです。 感染した人の一部(20%ほど)は重症化する。さらには亡くなる方もいる。 家族で誰か1人ウイルスをもらい、それに気づかずに家の中でまき散らし、家族が感染し重症化する。最悪亡くなる。 そんなことが全国の至る所で起こっています。悲しくありませんか? 感染経路は主に2つ。飛沫感染と接触感染です。ウイルスを持った人の咳やくしゃみで飛び散った飛沫を吸入して感染する。 ウイルスを持った人が口や鼻を触ると、手にもウイルスがつく。 その手で触ったところ(ドアノブなど)にウイルスがつき、そこを触った別の人の手にうつり、その人がさらに口や鼻を触ると、・・・。 これから時間が進み、新型コロナウイルスの特効薬が開発されれば、新型コロナウイルスのワクチンが開発されれば、今みたいな対策をとる必要はなくなるかもしれません。 インフルエンザなみの警戒で十分になるかもしれません。でも、今はまだだめです。 たとえ多くの人が元気だったとしても、わずかの人でも重症化し、そして命を落とす人がいる現在、警戒を緩めるわけにはいきません。 ということで、何か大げさに感じられるような対策を現在行っています。でも、これは全然大げさではない、ということを理解してください。 君の大切な家族や友達のために。 ■お知らせ■
□団の帽子に関するお願い□
実は、現在使っている帽子が廃版になってしまい、現在、新しいものを運営委員会で検討中です。従いまして、値段等を含めてまだお示しできません。 新しい帽子は、5月活動のワークシートを送付する際にお知らせする予定でいます。 ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。 ■お知らせ■
□班編制表に関して□
令和2年度の班編制表は、次号のかたつむりでお知らせする予定です。今しばらくお待ちください。 また、班長・副班長は6月活動時に各班の互選で決定する予定でいます。 ■お知らせ■
□6月活動に関して□
新型コロナウイルスが一段落して6月から活動ができるようになった場合でも、今まで一度も新しい班で活動していない状況で、 江の島の野外観察には無理があると考えています。 詳細は次号のかたつむりでお知らせしますが、新林公園など、場所を変えての野外観察になりますのであらかじめご了承ください。
この印刷物は、公益財団法人東京応化科学技術振興財団の補助を得て作成しています。
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