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かたつむり

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No.487   2020(R02)9.13(Sun.) 藤沢市科学少年団

10月の活動   「秋を見つけよう」
    〜新林公園自然観察〜

 今年度は野外での自然観察を中心に、少しずつ活動の幅を広げていきたいと思います。
 まずは藤沢の中心部からほど近い「新林公園」で自然観察を行いましょう。
 久しぶりの活動ですので、昼食なしの半日開催とします。全員で集まるのはこれが最初です。 まずは班の仲間の名前と顔を覚え、今後チームワークが発揮できるようにしてください。 感染症対策を取りつつも、中学生を中心にコミュニケーションを深めてほしいと思います。
 新入団員のみなさんは、まずは集合場所に自分の力で到着できることをがんばってください。 家の人と相談して、交通機関や歩くルートの確認をしっかりとお願いします。

  1. 日時
  2. 10月25日(日)9:00〜12:00ごろ
    *昼食なし:半日開催

  3. 場所
  4. 新林公園

  5. 集合
  6. 9:00 藤沢市民会館大ホール建物前広場

  7. 解散
  8. 12:00ごろ 新林公園(現地解散)

  9. 持ち物
  10. 水筒、雨具、帽子、名札、バインダー、筆記用具

  11. 欠席連絡

  12. 雨天
  13. 雨天時は中止とします。中止の場合は当日の午前6時ごろに連絡メールにてお知らせします。
    (状況によっては、前日に連絡する場合もあります)

  14. 感染症対策について
    • 学校へ登校するときと同様の健康観察をお願いします。発熱や風邪症状が見られるときは参加を見合わせてください。 家族に症状がある場合も、状況に応じて参加の見合わせをご検討ください。
    • 集合時にアルコールによる手指の消毒を行いますので、協力してください。消毒液は団で用意します。
    • 活動中は可能な限りマスクの着用をしてください。 坂を登るときなど苦しいときはマスクを外してもかまいませんが、その時は人と人との距離を取るようにしましょう。

  15. その他
    • 今回の活動は団員のみで行います。保護者の方の参加はご遠慮ください。
    • 団としての感染症に対する考え方をこちらに掲載しました。ご確認ください。





活動の再開にあたって
藤沢市科学少年団運営委員会

 科学少年団の活動を再開するにあたり、団員のみなさん及び保護者のみなさまと、新型コロナウイルス感染症に関する考え方について、整理しておきたいと思います。

◇ゼロリスクは現実的でない中で活動を再開します。
学校も同じことですが、感染の可能性を一切排除することは現実的ではない状況です。 また、特別かつ高度な対応についても、取ることはできません。
科学少年団の感染症対策は、学校で行われている対策と概ね近いレベルとお考えください。
◇感染症対策は、基本を重視します。
感染症対策の基本としては、手洗い(または手指の消毒)、マスクの着用、三密を避けた環境設定です。
  • 手洗いについて
     学校とは異なり野外等では洗い場の確保が難しいことから、アルコールによる手指の消毒を基本とします。 集合時・昼食前・公共交通機関を利用した後などに実施します。消毒液は少年団で用意します。
  • マスクの着用
     ご家庭の準備と指導をお願いします。 なお、熱中症が心配されるときや、急坂を登るような場面で息苦しいときなどは、屋外で十分に距離が保てることを条件にマスクを外すことを促す場合もあります。
  • 三密を避けた環境設定
     当面は野外の活動を中心とし、密閉・密集・密接が起こりにくい環境で活動します。 入団式は公民館の新しい定員基準内で開催するために、2回に分けて行いました。 10月〜12月活動は野外の活動とし、1月の星の観察も屋外で観察します。 2・3月活動については屋内の活動を計画していますが、感染症の動向を注視しながら実施形態を検討してまいります。
  • 昼食について
     11月活動からは昼食の持参をお願いします。食事をするときはなるべく密集しないように分散して食事がとれる場所を確保します。 (主に公園の広場等)向かい合わせでおしゃべりをしながら食べるなど、感染リスクのある食べ方をしないように指導します。
◇健康観察をお願いします。
 参加する前に、学校に登校するときと同様の健康観察をお願いします。発熱や風邪症状があるときなどは、参加を見合わせてください。 また、ご家族に同様の症状がある場合も、状況によっては参加の見合わせをご検討ください。
 運営委員他スタッフも、同様の健康観察を各自で行います。 その結果、運営スタッフが十分に確保できなくなってしまった場合は、活動内容の変更をし、安全確保を優先することがあります。
◇リスク評価の主体は各家庭です。
 普段はあまり気にしていないかもしれませんが、何かしらの活動に参加する時は、その危険性(リスク)と活動の意義(メリット)を相互評価して、判断するものです。
 今回の新型コロナウイルス感染症では、リスク評価について改めて考えさせるものになりました。
 科学少年団の活動に参加するかどうかの判断も、その都度ご家庭の判断において参加させてください。 科学少年団としては、ご家庭が判断しやすいような情報の提供に努めます。
 なお、今年度はそのような状況ですので「皆勤賞」の表彰は行わないことにしました。



今年の夏も暑かったね
団長 石 井 幹 夫

 今年は例年よりも梅雨の時期がのびて雨量も多かったです。関東・甲信地方の梅雨が明けたのが平年よりも10日遅く、8月1日でした。 8月に入ってからの梅雨明けは2007年以来13年ぶりのことでした。 雨も多く、辻堂アメダスの観測では7月の雨量が312.5ミリとなっています。
 そして8月は暑かった。
 辻堂アメダスの観測データをみていきます。

◆辻堂アメダスの観測データ(2020年8月)
 最高気温は、8月中に30℃を下回った日は1日もありませんでした。最低が8/3の30.1℃。最高は8/16の36.9℃でした。 猛暑日(最高気温が35度以上)こそ、16日と18日の2日間しかありませんでしたが、平均が32.7℃とハンパない暑さでした。 2019年の8月の平均が31.2℃でしたので、・・・。
 最低気温も、ほとんどの日が25℃オーバーの熱帯夜で、平均は26.0℃でした。 2019年は25.7℃でしたので、これはそんなに違わないですね。
 8月の雨は13.5ミリと過去20年間で最も少なかったです。ちなみに19年は108.0ミリでした。


 私たちは普段テレビの気象情報番組から様々な情報をキャッチします。 でも、それは全国だったり、関東地方だったり、神奈川県だったりと広い範囲での情報です。 もっと藤沢に寄り添ったデータとなると、やはりアメダスデータが良いのではないでしょうか。 これだって藤沢の海岸線のデータなので、内陸の地方ではかなり違っていることも考えられますが。
 そして、今と今から1時間以内の天気でしたら、高解像度降水ナウキャストがオススメです。 今から1時間先までを5分ごとに予想してくれます。 予報はどんどん変化する(5分ごとに新しい予報に変わる)ので実際と違うことも多いのですが、でも、頼りになる存在です。

■高解像度ナウキャスト
上:9月6日 14:25の実況
下:1時間後15:25の予想
この間を5分ごとに動画として表示してくれます。
図中の旗は石井自宅を表しています。
この他にも、降水短時間予報(15時間先までを1時間ごとに)などもあります。




アントン君を探せ 番外編
    黄色いお花にいるアントン君のお友だち
運営委員 山 田 佳 子

 みなさま、ごぶさたしております。アントシアニンの妖精、藤沢市科学少年団非公式キャラクターのアントンです。 アントン君と呼んでいただけると嬉しいです。アントンは酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青や緑色になります。
 みなさんとお話をするのは三か月ぶりくらいですね。 6月の在宅活動で、何人かの団員さんたちから「アントン君が見つかった」という報告をいただきました。 クレマチスやペチュニア、少しわかりづらいけれど、あじさいやバラにも見つけていただきました。 食べられる物だと、ナスやブルーベリーやブドウ、赤ワインなどに入っています。 みなさんに見つけていただいて、アントンもとっても嬉しいです。

 それでは、今回はアントシアニン以外の色素のお話です。左の写真は6月ごろに引地川沿いに咲いていたお花です。 きれいな黄色ですね。このお花の花びらをパンジーさんたちと同じようにつぶして絞ってお水で薄めました。 それを4つに分けて、酸性・アルカリ性の溶液を加えました。

表 黄色い花で作った色水の色の変化
 
加えたもの レモン汁(pH3) 重曹水(pH9) 炭酸ナトリウム水溶液 (pH12)
黄色 黄色 赤褐色
pH 12
 pHは中性が7なので、元々のお花の色水は弱酸性で、酸性では黄色でした。アルカリ性になると赤くなりました。 これは、アントシアニンではありません。アントン君のお友だちです。でもこの色の感じ『見たことがある』と思いませんか? 6月の在宅活動のテキストの一番最後のページにある、カレーの黄色を出しているターメリック(ウコン)の結果と似ています。
 ターメリックの粉を乗せた器を3つ用意して、Aには水、Bにレモン汁、Cに重曹水を入れました。 色はAが黄色、Bも黄色、Cが赤褐色。それぞれのpHを測定すると、AがpH8の弱アルカリ性、BがpH3の酸性、CがpH10のアルカリ性でした。

表 ターメリック(ウコン)の色の変化
 
加えたもの レモン汁(pH3) 重曹水(pH9)
黄色 黄色 赤褐色
pH 10
 ターメリックの黄色はクルクミンです。酸性から中性が黄色、アルカリ性で赤くなります※1。 しかし、クルクミンは水には溶けにくいです。A をよく見ると水にターメリックが溶けていません。 ところが、花の色水は水に溶けています。だから、花の色水はクルクミンではありません。
 そこで、水に溶けやすく、酸性で黄色、アルカリ性で赤くなる物質を探しました。植物に含まれている黄色い色素はとってもたくさんあります。 たくさんありすぎて探すのが大変だったので、お花から探すことにしました。 写真から探すと、似ている花がありました。オオキンケイギクという特定外来植物でした。 特定外来植物は、見つけたら駆除しなければなりません。 詳しく知りたい団員さんは、環境省の『オオキンケイギクは特定外来生物』※2を読んでください。 オオキンケイギクに含まれている色素はカルコンです※3。 黄色の色素でアルカリ性になると濃い色になります。 カルコンは自然界では珍しい成分で、ガンや糖尿病や心臓病など、いろいろな病気に効くそうです。 アントンも健康にいいけど、カルコンはもっとすごいみたいです。カルコンはアシタバという植物にも入っています。 オオキンケイギクもアシタバもとっても元気がいい植物です。カルコンは植物も人間も元気にしてくれる成分なのかもしれません。 こんなにすごいカルコンはアントンと同じフラボノイドです。
 アントンのお友だちのカルコン君を紹介しました。

※1 日本石鹸洗剤工業会:洗剤で変色したカレーのシミ:
https://jsda.org/w/04_yakud/8seiketsu_46.html
※2 環境省の『オオキンケイギクは特定外来生物』
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/p_ookinkeigiku_zenkoku.pdf
※3 岐阜大学 伐採が推奨されている侵略的外来植物に抗がん作用のある物質が含まれていることを解明:
https://www.gifu-u.ac.jp/about/publication/g_lec/special/35_2.html



新入団員の作文です3(最終回)

 新入団員が入団するときに書いてくれる作文。今年も紹介します。新入団員のみんなは理科のどんなところに興味を持っているのかな? 今回はどど〜んと残り全員を一挙に紹介しちゃいます。
 
題して、「理科で好きなこと」




無題 第2報
3班5年 T.K.母

 8/28、本日追加で写真と原稿を送ります。
 8/21に、かいこをくださった方に、お言葉に甘えてお返ししました。 4匹の繭と3匹のまだモグモグタイム中のかいこたち(他の子は昇天してしまいました) 繭になったタイミングは、8/13に2匹、8/19に1匹、8/22に1匹、とだいぶバラバラの印象でした。 息子は、虫の昇天が初めてなので、いちいち怖がっていましたが、これも経験です。 (昇天組の原因は、室温とかエアコンの風なのか、自力で、セットされたトイレットペーパーのしんから出られなかったのか、なんなのか分からないです。)
 8/27に、8/13の繭2組がかえったそうで、すぐ交尾。その後お世話されている方が、その写真を送ってくださいました。
 蛾が今度生むであろう卵の数は、個人で世話できる範疇を超えることが予想されること、またこの時期に卵をかえしても育たないということらしいので、卵は冷蔵保管されるそう。
 来年の春に冷蔵庫から出すと、あら不思議、またかいこがかえるのだそうです。そして、かえったら自宅で飼われているカメ等の餌に使うことにしたそうです。
 500とかの数ですし、そのママさんも初めての挑戦らしく。
 自分が世話した生き物が、他の命の一部として生き続けることを体験したことがないので、我が家も今後も引き続き、写真や話から体験させてもらえることになりそうです。

 第2報をいただきました。
 そうですか、卵は冷蔵保存されるのですね。
 また、来年モグモグタイムがみられるといいですね。

 団員の皆さんへのお願い。「人間とカイコ」的なタイトルで投稿してもらえると嬉しいです。




■お知らせ■
□地形模型写真を未提出の団員は早めにお願いします□

 今年の地形模型写真は、かたつむりの中で紹介したいと考えています。 そろそろ編集に入りたいので、まだ事務局に送っていない団員は9月いっぱいを目処によろしくお願いします。 皆さんの力作を待っています。







この印刷物は、公益財団法人東京応化科学技術振興財団の補助を得て作成しています。