このレポートは、かたつむりNo.444[2017(平成29)09.10(Sun.)]に掲載されました

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新発見!枕状溶岩を見つけたよ
運営委員  相原 延光
 
 夏合宿の初日に、思わぬ収穫です。左下の写真は河原の大きな転石です。 みなさんが糸魚川静岡構造線の断層沿いの黒い粘板岩や石英を採集していた河原に転がっていました。 カチンカチンで固く、大きいので採ってきませんでした。
 一目見ると丸い形のたくさんの岩石が集まっているようですが、1つ1つの石は枕のような形をしていて、 断面をよく見ると、高温のマグマが海中に流れ出したときに、海水と触れて急に冷やされて固まってできた層状の部分や、 マグマの時に含まれていた火山ガス(主に水蒸気)が抜けてたくさんの穴が空いてそのまま固まり、 放射状の割れ目も出来たことがわかります。約1400万年前に糸魚川静岡構造線沿いに沈み込んだ火山の一部と考えられます。 約30cm のハンマーの大きさからすると、この場所より上流側にこの転石のもとの大きな崖があると想像できます。 洪水によって運ばれてきたのでしょうか。調べてみたいですね。右下図は分布を説明する地質図で、 糸魚川静岡構造線が図の中心で、黒線で書かれています。黄緑色のどこかにもとの露頭があるでしょう。 赤矢印が発見地点です。

 

【事務局より:枕状溶岩のできかた】
 枕状溶岩のでき方をインターネットで調べていたら、静岡県立下田校高校の高校生が作成した動画を見つけました。
 アニメもナレーションも全て部活動で作成したそうです。
 興味があったら「枕状溶岩 下田高校」のキーワードで検索すると、見つけられると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=NWnpq9kkpMk


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