金沢に行ってきました | ||
副団長 石 井 幹 夫 | ||
80年前(昭和初期)の水道、いったいどうやって水を作っていたのでしょうか。 記念式典が行われた末浄水場では現在でもこの方法で水を作り続けています。その方法とは「緩速ろ過」です。 水道の浄水方法は大きく「緩速ろ過」と「急速ろ過」の2種類あります。藤沢などに配水する寒川浄水場では急速ろ過方式で浄水しています。 ○急速ろ過とは(三原市水道部HPより)
急速ろ過とは ○緩速ろ過とは(三原市水道部HPより) 細かな砂の層に1日4〜5mのゆっくりとした速さで水を通します。 ゆっくりと流すと砂層に存在する微生物の分解作用によって水の中の浮遊物などを取り除くことができます。また,同時に細菌やいやなにおいなども一緒に除去できます。 この方式は,自然で行われていることを人工的に再現しているものです。薬品を使わず,自然にやさしい浄水であり,おいしい水をつくることができます。 しかし,この方式は水をつくるのに時間がかかります。また,大きなろ過池が必要なため広大な土地を有することや,原水がきれいである必要があります。 このように、急速ろ過は化学の力(薬品)を使って原水をきれいにするのに対し、緩速ろ過は生物の力を借りています。
金沢市ではこの緩速ろ過で作った水道水を「金沢の水」と命名しペットボトルに詰めて販売しています (ペットボトルに詰めた水には塩素の殺菌の必要がなく、本当においしい水でした)。うたい文句は 「世界都市金沢」の自然・歴史・文化を育んだ犀川の流れ、 この聖なる白山に端を発する清れつな原水で製造された「緩速ろ過水」のまろやかな味わいをお楽しみください。 でした。 また、この末浄水場は平成22年2月、稼働中の水道施設としては全国で初めて国の名勝に指定されています。 もし金沢に行くチャンスがあったらちょっと立ち寄ってみるのも悪くないと思います。なお見学には予約が必要です。 そのときは「藤沢の石井に聞きました」と言っていただければスムーズに事が運ぶと思います。 参考
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