このレポートは、かたつむりNo.444[2017(平成29)09.10(Sun.)]に掲載されました

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なつのロケット 〜団長のつぶやき2〜
団長 石 井 幹 夫
 

 夏休みに入って間もない7月30日、ベンチャー企業のインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)による小型ロケット「MOMO(モモ)」初号機の打ち上げがありました。
 残念ながら、途中で通信が途絶え、機体は宇宙にたどり着く前に爆破されましたが、数多くのデータが得られ、次回の発射に向けての大きな一歩であったと思います。

 そんな中、夏休みも終わりに近い8月26日、小学生の手作りロケットが、無事打ち上げに成功し人工衛星となりました!?
 もちろん本当のお話ではなく、お芝居の中のお話です。
 湘南台文化センターを運営している公益財団法人藤沢市まちづくり協会の30周年記念事業で上演されたお芝居「なつのロケット」です。 このお芝居に、私たちの科学少年団からKさんとFさんが参加しました。とても楽しいお芝居でした。

 ロケットの燃料には固体燃料と液体燃料がある。固体燃料はただ燃やせばいいので一見簡単そうに見えるが、そのコントロールは非常に難しい。 一方液体燃料は燃焼させるために複雑な構造のエンジンが必要だが、エンジンさえ作ってしまえばそのあとのコントロールはそれほど難しくない。 だから、小学生は液体燃料のロケットを作って宇宙まで飛ばす。そんなお話しでした。
 恥ずかしながらそんなことは考えてもいませんでした。固体燃料の方が遙かに簡単だけど、パワーが十分出ないので液体燃料にするのだとばかり思っていました。 昨年、JAXAの見学をしたときに見た液体燃料ロケットのエンジンはそれはもう複雑怪奇で、・・・。

 科学少年団の団員はもちろん自然科学が好きで団員になっているのだと思います。だけど自然科学だけでいいのでしょうか? 是非いろんな分野に興味を持ち、そして具体的に取り組んでみてください。 団長は皆さんに「自然科学が」ではなく「自然科学も」そして「いろいろ好きだけど、何と言っても自然科学がいちばん!」になってほしいのです。
 そのために科学少年団ではさまざまな仕掛けを用意します。時々名称も変わります。以前伊豆に行ったときは、なんと「藤沢市文学少年団」でした。 そして井上靖の「しろばんば」のフィールドを思う存分満喫してきたのでした。

 これから先、さまざまな分野で活躍する皆さんの姿を楽しみにしています。


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