このレポートは、かたつむりNo.471[2019(令和元)07.07(Sun.)]に掲載されました

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今日は七夕
団長 石 井 幹 夫
 
 今日は七夕です。ところで七夕ってどんな日でしたっけ?
 確か毎年7月7日、織姫(こと座延ベガ)と彦星(わし座のアルタイル)が年に一回天の川を渡って会える日でしたね。
 ところがこの7月7日、梅雨のまっただ中で私の記憶では晴れた日がありません。 もし、奇跡的に晴れたとしても、もはや藤沢で天の川を見ることは不可能です(50年前は見えたんだよ!)。 だから藤沢で二人が出会えることは絶対にあり得ません。
 でも、晴れた日に夜空を見上げると藤沢でもこと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブは観察可能です(あわせて夏の大三角形でした)。 また、夏休みに地方へ旅行に行く人は夜空を見上げてみてください。月がなければ天の川がはっきり見えることと思います。 そして天の川の両側に織姫と彦星がいるのがわかります。
 この天の川の両側にいる二人、地球から見る限りはすぐ近くにいて、出会うのも簡単そうですが、・・・。本当はどれだけ離れているのでしょうか?
 ベガとアルタイルは14.4光年離れています。つまり光の早さでもで14年以上かかる距離です。きりよく14光年として考えてみましょう。
 ある年、ベガに18歳のお姫様、アルタイルに10歳の王子様がいたとします。 14年後、24歳になった彦星が18歳のベガ(14年待たないとベガの18歳の姿は届かない)を見て一目惚れ!そしてバッチンとウインクをしました。
いやはや、果てしなく時間が流れていってしまいますね。

 この七夕伝説、本来は旧暦の7月7日です。今年の旧暦7月7日は8月7日(水)にあたります。 8月7日なら今日よりも晴れている可能性は高そうです(晴れる確率はだいたい50%だそうです)ね。 また、旧暦は月の満ち欠けを基準にしてできた暦です。つまり旧暦の7日は月齢6(上弦の前日)になります。 ということは日の入り頃に真南よりちょっと西にいて、その後沈んでいくので月明かりの影響が少なく、天の川も見えやすいんですね (いくら昔でも満月じゃあ天の川は見えません)。
 もしよかったら8月7日(水)、星空の観察をしてみましょう。そこには織姫と彦星の仲睦まじい姿があるかもしれません。


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