このレポートは、かたつむりNo.473[2019(令和元)10.27(Sun.)]に掲載されました

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すごい台風でしたね
団長 石 井 幹 夫
 
 前号でも同じタイトルで台風15号のことを書きました。まさか2ヶ月連続で台風関連のことを書くことになるとは、・・・。
 今回は夏季活動に絡めて書きます。
 今年の夏季活動の最終日に八ッ場ダムの見学をしました。本体工事が完了し、あとは水をためるだけの状態でした。 あのときは、ダムの底に沈んでしまう景色を見てもらいたく活動に組み込んだのでした。
 本体工事が完成したダムは、次に試験湛水(たんすい)を行います。 試験湛水とは、ダムの本格的な運用を始める前に、実際に水を貯めてダム堤体および貯水池周辺の安全性を確認するためのものです。 徐々に水を貯めながらダムの強度等をチェックするので3〜4ヶ月の期間をかけて行います。満水は1〜2月くらいの予定でした。
 今回の試験は10月1日から始まりました。少しずつ水がたまり始め、鉄橋等が沈みかけた矢先の出来事でした。 一晩でほぼ満水になったのです。水位は一気に50m以上上がったそうです。
 このダムの役割については、いろんな見方考え方が唱えられています。 これに関しては皆さんで色々情報を収集し、皆さんなりに考えてほしいと思っています。
 今、私が話をしたいのは一晩であのダムがほぼ満水になったという事実。 どれだけの雨が降ってどれだけの水が流れ込んだのかということです。
 以下、国交省のHPからの抜粋です。
令和元年台風19号における八ッ場ダムの試験湛水状況について
●台風19号の影響により、長野原観測所では累加347ミリメートル※1の降雨を観測しました
※1:10月11日2時〜13日5時(時間最大37ミリメートル 12日18時)
●この降雨により、八ッ場ダムにおいては、総貯留量約7,500万立方メートル、 最大流入量約2,500立方メートル/秒を貯め込み、ダムの貯水池は518.8メートルから573.2メートルまで、 約54メートル水位が上昇しました。
 
八ッ場ダムの試験湛水において貯水率が100パーセント(平常時最高貯水位)に到達しました
 令和元年10月15日午後6時頃に、平常時最高貯水位(常時満水位)標高583.0メートルに到達し、 貯水率が100パーセントとなりましたので、お知らせします。
 この試験湛水は、実際に水を貯めて、ダム堤体および貯水池周辺の安全性を確認するために行っているもので、 現在のところ異常は確認されておりません。
 今後、満水状態を約1日継続したのち、1日1メートル以下のスピードで水位を最低水位まで降下させ、 試験湛水を完了することとしており、引き続き、安全性の確認を実施してまいります。
【令和元年(2019年)10月15日時点の試験湛水状況】
水位状況:貯水位を維持(安全性の確認中)
貯水位:標高583.0メートル
貯水率(貯水量/有効貯水容量の割合):100パーセント


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