「コスレタス」食べよう |
運営委員 道 上 定 |
まことに残念!まちに待ったはじめての活動日、4月。たしかに1週間前の天気予報でも
「今度の日曜日は雨」とNHKのお天気兄さんはにくまれ口を叩いていました。
もちろん気象庁では、巨大なコンピュータに時々刻々変化するデータを処理させ、
粘菌みたいなお天気の動きを予測するのですが、ほぼ予報どおりの雨でした。 連絡網を通して「きょうは中止です」。と電話が入ったのが午前6時10分。 4日前の夜に行なわれた運営委員会でも雨は考えない。いや、考えた。いつもそうですが、 先生方はドタンバまでやる方向で考えているのです。「雑草を食べよう」では、 雨の中での山野草の観察はできるとしても、 雨の中での炊事とおおぜいの食事ばかりは…ただつらいだけ。で、中止となったのです。 前にも書いたことがありますが、栽培している植物に入り交じって出てくる 「望んでいない植物」を雑草とひとくくりに呼んでいます。つまり、 人にとって「ありがたくない植物」という感情です。 じじつ、穀物などでは他のタネなど夾雑物がまじるとグレードが大きく下がります。 そんな嫌われものの雑草を食べるのだから文句は出ないでしょう。 だからといって「雑草を食べる」という言い方はどうも感心しません。 なぜなのか。ふつう食用にする育てた「野菜」に村して、 畑以外にはえ出た「野草」があるからです。カンゾウ、タンポポ…野草です。 ひょっとしたらあのタンポポは栽培種が野生化したのかも知れません。 自然を守ろう、環境を保護しよう、 種を保存しようといっている時に野草を食べようなんて言語道断!と噛み付く人がいます。 しかし、考えてもみなさい。大きい声では言えませんが、野菜ほどうまけりゃ、 とっくに無くなってるはずだし、野菜になっただろうと思います。昆虫採集でも言えることですが、 大きな原因の一つは都市開発ですみかを奪われていることではないかと私は思います。 私たちがあたかも草食動物のウシ・ウマみたいに野草を食べているのならまだしも、 そして子どもたちがバッタなどを佃煮用に昆虫採集するならまだしも、 それが原因で野生の動植物が減っていくとはとても考えられません。というわけで、 雑草と見下した言い方ではなく、野菜に対する「野草」という科学的に敬意を表した名前で 「野草を食べよう!」としたいものです。 竹トンボ、ブーメランの近藤博美先生はサッカーもすごいのですが、 花作り、野菜栽培・漬物もすごいのです。 入団式のおり教育文化センター前の川べりを歩いた団員は気付いたでしょうか、 パンヂーが咲き誇っていましたが、あれは近藤先生が丹精込めてタネから育てたもの。 白菜づけ、タクワンづけなどいつもねだって、おいしくいただいております。 そんな先生に見習ってこの春にはレタスのタネをまいてみました。 種類は「コスレタス」(立ちちしゃ)。 レタスには5類ほどありますが、 コスレタスはタケノコ形にゆるく半緒球するタイプのレタスです。 平成2年度から農林水産省のきもいりで、学識経験者による 「野菜新需要創造産地育成企画委員会」を設けて「新野菜の栽培と調理」(平成4年・6年) が刊行され平成12 年に『新しい野菜・珍しい野菜』のタイトルで 社団法人日本施設園芸協会から新野菜72種の栽培と調理が出版されました。 コスレタスはその中の一つです。タネはサカタのタネからすでに売り出されています。 リーフレタスは3.5mml、このコスレタスは2mmlで同じ240円。リーフは1546粒入っており、 コスは854粒入っていました。両種類とも発芽率は85%です。 したがってコスはふつうのレタスの2倍の値段です。 名前から何となく気付いた方がいるかも。エーゲ海コス島の原産です。 玉ちしゃより古くから栽培され、現在はイタリア、フランスを中心にヨーロッパ、 アメリカに普及しています。はっぱはさじ状でゆるい結球になるはず(早くならないかな)。 サラダとして利用します。おろぬきを食べましたが、全くくせがありません。 ところで・ギリシャのコス島といえぱあの医学の祖・ ヒポクラテスがいたところではありませんか!コスレタス食べよう。 |