このレポートは、かたつむりNo.259[2004(平成16)7.4(Sun.)]に掲載されました

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明神ケ岳・二宮金次郎芝刈り路
運営委員 道 上   定
 
 明神ケ岳への新しいルートが開かれたと聞いて、さっそく出かけてみました。 新聞報道によれば、南足柄市矢佐芝集落から林道を抜けて登る「二宮金次郎芝刈り路」 だとあります。登山の下車駅は伊豆箱根鉄道大雄山線「塚原駅」。
 いきなり駅から西へ歩く。国土地理院5万(分の1)であたりを付けて、 まず矢佐芝集落をめざします。 この地図は平成8年の修正だからこの付近では現実とそんなに違っていないはず。 コンパスを重ねると日影地区のはずれから矢佐芝は西に姶まるようです。
 ただでさえ暑いのにコンクリート舗装の車道を歩くのは耐久ロードレースみたいなもの。 30分ぱかりで「矢佐芝入口」に着いた。この先にまだコンクリが続く。 うーろん茶を飲み干した。
 八坂神社が右・ひだりに矢佐芝公民館が見えて、 二宮金次郎芝刈り路「明神ケ岳ハイキングコース起点」標高160mに立った。
 もっともらしく「三つ又くぬぎ」とか、しめ縄を張った「二宮金次郎腰掛け石」があって、 ルートを設定した自治会のみなさんの議論を想像するのもたのしい。
 さらに登ると行き手にゲートが見え、近付くと右にはフェンス越しに水道取水施設が現われます。 ゲートの脇をすり抜けて進む。この林道のひだりカーブのところに「明神ケ岳登山口」 開通平成16年6月吉日と、真新しい道標が立っています。そのすぐ脇には清水が流れでており、 セリが生き生きと茂っておりました。
 おにぎりを一つ取り出し、朝飯。水をたっぷり飲んで一休みしたあと、登りにかかります。 このルートはただひたすらこつこつと登るだけ。アップダウンは、ない。 スギ・ヒノキの植林地内のコースだから歩きやすいのですが、展望はきかない。
 針葉樹林ですから葉の量が多く林内にはわずかな光しか届かない。 同時に落葉の分解も遅いので下草も育たない、したがって動物相も貧弱です。 と言うことは、あんまりみるものはなく、くらいだけ。昼間から暗いのです。 この6月下旬は昼間がいちぱんながい時期ですから気が付かないのですが、 懐中電灯はかならず必要です。
 そのぶんだけ頂上付近にひょこりと飛び出た時の感覚はたまらなく嬉しいものです。
 このルート、じつは杣人には普通に歩かれたものだったのですが、 このたび一続きのものとして整備しているものです。 ですからまだ道標も小さかったり、分かりずらかったり…です。
 明神ケ再からの下りは道了尊(大雄山最乗寺)ルートを採りました。 すれ違いに登ってくるのは横浜市戸塚区倉田の学校の児童・生徒。 丸太の森に泊まっているとのこと。 途中の神明水で息を吹き返していました。 この道は深くえぐれた「溝の中を歩く」ような感じで雨の時は下半身ずぶ濡れになります。 昔から碓氷峠へ続く道として歩かれています。 最乗寺からは大雄山駅(関本)までバスが出ていますが、下る一方ですし、 だいいちいろんな種類の紫陽花がみごとですから歩くことです。25分くらいの距離です。



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