高座渋谷と東京渋谷 |
運営委員 道 上 定 |
去年10月の「野外観察−引地川−」では小田急「鶴間」駅で下車し、矢倉沢脇往還を歩き、
泉の森から引地川の流れに沿って歩きました。 そして予定のとおり常泉寺をすぎたら左折して「高座渋谷」駅へと、足を運びました。 駅前は改造事業なのか、区画整理事業なのかまだ高い建物はなかったようです。 なんだか一昔か二むかし前の田舎の駅前のようです。 駅構内の真下にはJR新幹線が交差して通っています。 この「渋谷」、じつは東京「渋谷」とは深い仲なのです。 中世の豪族に「渋谷氏」がおりました。 相模の国高座郡渋谷の庄、いまの藤沢・大和・綾瀬近辺を本拠としていたらしい。 もともと平の良文流秩父氏の一族。 系図によれば秩父武綱の子・基家そして子・重家はともに河崎を姓とし、武蔵南部に住んだ。 その子孫・渋谷重国は武蔵荏原郡から高座郡渋谷に移って「渋谷」を称したといいます。 東京「渋谷」駅から東500メートルほどのところに「渋谷山東福寺」があり、 そこの梵鐘には近くにある「金王八幡官」縁起など渋谷の歴史が刻まれています。 輿味のある方、詳しく知りたい団員は現地へ出かけてみたらいかが? と、いうわけで東京「渋谷区郷土博物館」ではこの1月16日から3月18日まで 『伝説のつわもの・渋谷金王丸』展が開催されます。 このなかで引地川沿いにある寺子屋、筆子塚で有名な浄土宗「龍玉山善然寺」が紹介されるはずです。 所在地は藤沢市下土棚で、天保年間には渋谷山と号しており、 90センチほどの聖観世音菩薩座像には胎内仏として18センチばかりの滝見観音が内蔵されています。 これが金王丸の守り本尊といわれているからです。 若者文化の発信地・東京渋谷、今からどうしたらいいのか高座渋谷。 ヒントは「金王丸」にありそうです。 **寺・T住職夫妻にはお世話になりました。咋年秋には大きな柿までたくさんいただいて。 |