保険をかける! | ||
運営委員 道 上 定 | ||
藤沢市科学少年団では活動中の万が一の事故に対して次の3つの保険に加入しています。
@スポーツ安全保険A神奈川県ボランティア事故共済B市民活動災害補償保険の、3つです。 @は(財)スポーツ安全協会が契約者となり、科学少年団など地域活動・ ボランティア活動を含めたいわゆる社会教育関係団体の構成員を被保険者として、 損害保険10社との間に傷害保険および賠償保険を一括契約しています。 団員はもちろん、いそぎんちゃくのメンパーと指導する運営委員の先生方も入っています。 Aは(株)神奈川県青少年協会が契約者となり、 やはり損害保険会社が共同で引き受ける共同保険契約です。 この保険は自発的な意思により他人や社会に貢献することを目的とし、しかも非営利の活動、 つまりボランティア活動に対するものですから、 指導の先生方といそぎんちゃくのメンバーが加入しています。 賠償事故とともに先生方、いそぎんメンバーの熱中症なども救済されます。 Bの市民活動災害補償保険は藤沢市役所市民自治推進課が窓口となっております。 しかし、いずれの保険においても地震、津波、噴火、 戦争・暴動などを事由とする事故は補償されません。 そして、保険については予算の1割近くを充てていますが、 今まで地震に遭遇しながら保険事故にはならないで済んだ、という幸運にも恵まれました。 科学少年団結成まもなくの夏季活動での、西丹沢。あの地震のときは…。 今思い出してもゾオッとします。 保険とは性格上事故が起きてからそれに対して損害を補填しようというものです。 だからと言って元に戻るものでもありません。小さなトラブルから大きな災害事故まで。 事故は何としてでも最小限に止めねばなりません。
今まで応急手当・救命処置の講習では「カーラーの救命曲線」を習いました。 心停止して3分経つと50パーセント、 呼吸停止して10分経つと50パーセント、 出血をそのままにしておくと30分後には死亡率50パーセント になるので、とにかく早い「応急手当」が必要というわけです。 この4月からの内容が、この曲線を含めて少し変わりました。 一言で言うと簡単な方向へまとまりつつあります。 「曲線」も[心臓と呼吸が止まってからの時間経過]と[命が助かる可能性]を救命処置をした、 しないの曲線で表したものに換えた。意識の確認から反応の確認というレスポンスを採用した。 呼吸の確認ではなく、正常な呼吸とした。「心臓マッサージ」から「胸骨圧迫」と用語を変更した。 胸骨圧迫を30回と人工呼吸を2回の組み合わせとなった。 AED(自動体外式除細動器)は1歳以上から使用できることとなった、 など救命講習に取り付きやすくなりました。 以上の改正は「ガイドライン2005」によるものです。 他にも人工呼吸は省略したければそれもよし、とにかく「胸骨圧迫」を強く、速く、絶え間なく行う、 ことになりました。つまり、人工呼吸に失敗しても2回まで、 異物除去も見えなければすぐ胸骨圧迫にかかる。 AEDの威力はかなりある。これをさらに優先する。 救命技術も日進月歩で、そしてまた5年ごとに改訂の予定ですから、目がはなせません。 単純化の方向で進んでいます。 科学少年団の先生方はもちろん、いそぎんちゃくのスタッフも逐次取り組んでいます。 ただでさえ忙しくなっている先生方に、救急処置法まで強制して [無報酬で、よくここまで他人の子供の面倒を見れるよなあ]と私は思います。 同時に[もう手伝えません]と言われはしないか、と。 私たちは想像力を逞しくして樹冠の、宇宙の先での働きを見つめたい、と思います。 いよいよ新年度に入りました。科学少年団も25歳。血気盛んであります。 自らの行動を通して、科学的探求心を養っていく…。1つ分かると3つ疑問が出てくる。 まだまだこの地球はナゾにまみれています。ナゾだらけです。地震予知さえままならないのです。 分かったつもりはアテになりません。分かったふりしているだけです。 いつも初心にかえって始めようと思います。 |