崩れる共同社会・生まれる共同社会 |
運営委員 道 上 定 |
東日本大震災にともなう福島第一原子力発電所の事故は、すでに水素爆発も炉心溶融も終わって、放射性物質も拡散し、海水にも流れ出しており明るい展望は開けません。 まもなく4か月にもなりますが、はじめからいわれている「循環式冷却システム」もまだ構築されてはいません。 「ただちに健康に影響を及ぼす量ではありません。」とか、「ただちに避難する必要はございません。」とか繰り返しつつ、状態は悪化しています。 発電所周辺の集落は分散して避難所へ。生活の糧もないままに。分散してしまった住民は戻ることができるかな。農業やれるか。牧畜可能か。しんぱいです。 原子力発電所のように巨大でなく、町中にもおくことのできる太陽光を主体にした「環境配慮型小都市」が、藤沢・辻堂元町に計画されています。 規模は住宅に保育園、老人ホームそして商業施設も。総事業費600億円。2013年に分譲を始め、5年で入居完了の予定。 太陽光発電と蓄電池を組み合わせて、家電の運転状況をスマート・メータで管理する、パナソだから省エネ家電、LED照明はもちろん、電気自動車も構想のなかに。 シャープはもっと進めて、大阪・堺市に直流電力で運転する家電を取り入れ、太陽光発電、蓄電池そして電気自動車も組み込んだ「節電住宅」の実証実験をはじめました。 エアコンもテレビも直流対応を開発したということ。 発明王・エジソンは直流発電、直流送電そして直流配電を構築、実行したのですが、長距離送電ばかりは交流が有利です。 で、発電から送電、配電のシステムはエジソンがさきがけです。今になってみると家電製品が直流と言うのも意外と新鮮に感じます。 スマート・タウンは発電、送電・配電の分離が前提として考えられたものです。 地域の実情に応じた発電と消費があってもいいではないか、という自己完結というか、地産地消というかそんなやりかたです。 横浜、愛知県豊田市、京都府・けいはんな学研都市地区、北九州市でも実証地域となっています。 楽天もソフトバンクも発電・電気の供給事業に関心を持っていますからかなりの速度で世の中変化すると私は思います。 少なからず気になるのはスマートタウンがふつうになった時、共同社会はどんな共通認識になるのだろうか、ということです。 |