共鳴するなかまを増やす | ||||||||||||||||
運営委員 道 上 定 | ||||||||||||||||
iPS細胞研究がたいへんなことになっています。 ご存じ、京都大・山中伸弥教授がiPS細胞「人工多能性幹細胞」と称してアメリカの科学誌「セル」に論文発表したのは、 まだ5年前の2006年8月のこと。これも知ってると思いますが、ヒトのからだは200種類・60兆個の細胞でできている、といわれます。 もとはといえば1個の受精卵が分裂・増殖して200種・60兆にまでなるのです。が、いったん役割を与えられた細胞はその役割だけを続けます。 心筋細胞は心筋細胞、肝細胞は肝細胞です。 何年か前、科学少年団夏季宿泊活動の覚満淵では、池の中の石の裏に「プラナリア」を、高山顧問が教えてくださった。 扁形動物門に属する食肉性の1〜2センチの、いっけんヒルに似ています。とかげのしっぽと同じで「再生」のはなしでは話題になります。 プラナリアはからだのどんな細胞でも作り出す「多能性幹細胞Jを体内あらゆるところに持っているため、どこを切断してもそれぞれの断片が独立したプラナリアになります。 「受精卵ではなくふつうの体細胞で」人工多能性幹細胞ができないか? いつも頭の中で疑問を揺すって、目や耳から入った情報とつき合わせる。遺伝子の関係性をひらめく。4つの遺伝子を特定する。皮膚細胞に注入、できた! と、まあ、こんな簡単なことではもちろんないのですが、世界で始めての事。それから10年もたたないのに去年、第3の万能細胞作製にアメリカの研究チームが成功。 そ、そんな早くに?というのも研究には莫大な資金が必要だから。 で、山申教授の在籍していた国立大学法人・奈良先端科学技術大学院大学の講演会が同じ10月に開かれたので、さっそく出かけました。 奈良先端はもともと所属する大学生はいませんし、ほかの大学を卒業して大学院生として入学します。即研究室を選択、所属することになります。 この特化した大学、教員一人当たり特許権実施料収入はだんトツ!研究水準、教育水準ともランキング全国1位です。気負って出かけたのですが。 理事で副学長の村井先生の「それにつけても、金の欲しさよ」というのが本音のようでした。 昨年の暮れ、京都大学などのチームがips細胞を使って血小板を大量につくる方法を開発したといいます。とうとう来たか、献血の必要性が薄れていくような気がします。 血小板は血を固め、とめる働きがあり、心臓手術では輸血が必要になります。その血液は献血でまかなわれているのです。 もっとも血小板は冷凍保存できないし、常温で4日間しか品質はたもてないのです。それがips細胞をもとに大量に作ることができる。ips細胞は皮膚細胞をべ一スにして作る。 と言うことは「供皮膚」または「皮膚センター」が必要になるでしょう。 大きい声でいえないのですが私、昨年11月に70歳を迎えました。「古来稀れ」なほどの年齢だといいます。トホ!=じい一じギャグのつもり=杜甫・中国の詩人・思想家。 713年生まれだから今年がちょうど生誕1300年。記念行事あるかな?ついでだから杜甫「曲江」Uに、
物理は「道理」のこと。「絆」は、ほんとうは良い印象の意味で使ってはいません。 戻りますが、献血には年齢制限があり、70歳の誕生日まで。 厳密には「年齢計算二関スル法律」により民法規定を準用し、「誕生日の前日」に歳をとります。だから誕生日の前の日まで、となっています。 |