このレポートは、かたつむりNo.387[2013(平成25)08.24(Sat.)]に掲載されました

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半熟の「鶏卵検定試験」②Q
運営委員 道 上   定
 
 卵の未来を、助けてください。(2013年6月3日・月曜日・朝日・経済面・全面広告)
 なに!ひよこがどうしたの?
 鶏卵生産者がひよこの命乞いして、いったいどうしたの?
 大きい活字のキャッチコピーです。行を改めて「卵が生食できる。実は世界でも珍しいことなのです。 これは日本の鶏卵生産者の品質管理が優れている証拠です。しかし、今「卵の生食に」危機がきています。 安全のためのコストが膨れ上がり、生産者の経営状況がとても悪化しているのです。」 卵の卸売り価格の、やや右肩下がりの折れ線グラフが横たわり、続けて「現在の卸売り価格は60年前より安く、 生産コストは高騰し、採算割れで生産者は廃業に追い込まれて』おり、「徹底した衛生管理を行ってい」るが、 経営環境は厳しく、維持」できません、と続きます。
 この鶏卵生産者の団体には会員数は560人、加入羽数は1億800万羽が記録されております。 ほとんどが大規模経営。無窓鶏舎という名前の通りの、照明は14時間点灯・10時間(睡眠時間) 消灯を人工的にコントロールし、水・餌もオートコントロール。無窓だから空調・換気、室温も管理されています。 この鶏舎にインライン式GPセンターと言う洗卵・選別・包装(パック詰め) を行うラインを接続してベルトコンベアーで運ばれてきたたまごを店頭に並ぶ姿まで商品化します。
 餌を積んだ車が入り、卵を積んだ車が出てくる、まさにレグホンによる「集約産業」です。
 さて、『鶏卵検定試験』その②問題です。

  1. 平飼いという「放し飼い」は一つの集団で
  2. ①せいぜい30羽 ②せいぜい50羽 ③100羽  まで管理できる。

  3. 「無窓鶏舎」では
  4. ①100万羽 ②1万羽 ③5000羽  までの大規模経営ができる。

  5. 無窓鶏舎で飼育するにわとりはすべてふ卵器でかえったものばかり。これは
  6. ①産卵能力をそろえるため。
    ②めんどりに育ててもらったものは育ちがわるい
    ③ふ卵器でかえると長生きする

  7. にわとりのたまごをヒトのフトコロで「ふ化」するにはたまごが
  8. ①外気に直接触れないようにする
    ②1日でもフトコロから出すと「ふ化」しない
    ③30分くらいならだいじょうぶ、「ふ化」する

  9. 「ふ卵器」ではにわとりのばあい「37・8°C」と、設定温度がなっていますが、
  10. ①これより高すぎるとその分はやく生まれるが、体が強くない
    ②低いと生まれるのが数日遅れ、体は強くない
    ③設定温度±1・0°Cでも「ふ化」しない

  11. 放し飼いでは「雄鶏」も入れて飼育し「有精卵」を生産しますが、めんどり10羽につき
  12. ①1羽 ②2羽 ③5羽  おんどりが必要。

  13. 現在の飼育管理法で、1羽あたり年間最大個の鶏卵を得ることができる。
  14. ①280個 ②240個 ③200個

  15. 食用たまごとして店に並ぶ鶏卵パックのほとんどは
  16. ①ブロイラー
    ②白色レグホン
    ③プリマスロックのたまごでにわとりの改良はもう限界まできている

 そろそろたまごの需要期にはいります。店頭価格はあまりあがりません。 「競争」のもたらす「恩恵」でしょうか、それとも・・・。

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