電気の働き・つながる社会 |
運営委員 道 上 定 |
2月の電気工作は4年生とまだ作っていない団員は「はんだこて制作」、その他の団員は「AM/FMラジオ制作キットの組立」でした。 はんだごての組立は電気を通すもの・通さないもの、電気の熱利用を学ぶのですが、組立がけっこうむつかしい。 ていねいに順番を踏まないと納まるところへ納まらないのです。意図的にそのようにしてあるとは思えませんが考える力はつきます。 この組立には「腕力でねじ伏せるところ」が2、3カ所あって中学生向きですが、そこはそれ〔いそぎんのスタッフ達〕が待機しており、 コミニュケーションとりながら、カんでおりました。 導通試験・抵抗値の測定をして組立・完成検査とします。テーブルタップやコンセントには団員自らがプラグを差し込み、こて先が熱くなっていくのを確認します。 100ボルトの商用電源にコードをつなぎ、5年生を目の前にして〔社会参加〕をするのです。短絡事故でブレーカがはたらくと停電になる事をわかってもらいます。 はんだ付け作業は電気工作物・製品開発にはまだ必要です。試作や修理の現状では特にそうです。 さて、もう一つの「AM/FMラジオの制作」ですが、今回は補償回路が格段に多く、部品が小さく多いのです。 そこではんだ付け・組み立てたのは最終段にある増幅部(小さな信号を大きくする電子回路)の、入り口・出口付近の抵抗とコンデンサのはんだづけ、 SPやバッテリーのリード線のはんだづけでした。 プリント基版の現物から回路図をおこしたのが〔図1〕。三角二つを囲っている四角はICで「TDA2822」。 低電圧作動のICです。わずか1.8ボルトの供給電圧ではたらきます。黒いボディの中には24個のトランジスタと12個のダイオード、 それらをつなぐRとCが詰め込まれています。8ピンで端子間2,54ミリの標準品ですが、それでも間隔が狭すぎてはんだづけは往生するのです。 せっかくですからこのラジオを使って良い音質で音楽鑑賞としゃれましょうよ。簡単です。いまついているスピーカは35ミリロ径の8オーム・0.5ワット。 大きい口径のものに代えるだけ。ボイスコイルのインピーダンス8オームは同じ数値で。2ワットくらい欲しいところです。 これでず一と良い音になります。私は口径95ミリ「Foster100k21−O 18Ω 2W」にかえてみました。けっこうイケマスよ。 もっとも、タンノイのSPでNHKラジオ体操を何回かやりましたが、どうもしっくりきません。音の世界は奥行きが深く、人それぞれ。 じぶんで納得いくまで確かめてください。 |