このレポートは、かたつむりNo.410[2015(平成27)03.15(Sun.)]に掲載されました

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街路樹のサルスベリ
運営委員 道 上   定
 
 降り積もった雪国の、猛吹雪の中でニホンザルがうごめいています。細い枝先の木の芽を口に運んでいるようです。 時には小枝もちぎりとってかみくだいています。NHKテレビのこちら側では、落花生の殻をむき、ロへ運ぶ私がいます。
「小枝のみどりが見てとれたが、おばあさんの川に洗濯はいいとして、おじいさんの芝刈りは枯れた木の小枝ではないのか?」
 秋にはっぱをおとし枯れ木になった、というのは見栄えのことですか?
では、ケヤキはどうなんですか?
 と、自問自答し、如月のサルスベリをなで、小枝をおろうとしましたが折れません。皮がはげて見えたのはみどり。生きているのです。
 さて、藤沢駅から第一中学校方面へ向かうバス通り(中学校通り線)で、自転車走行空間専用帯整備事業がおこなわれています。 一部完了し供用開始が、まもなくです。歩道も改良され、街路樹も米国原産のニセアカシアから中国原産のサルスベリにかわりました。 もっとも電柱や変圧器、電話やケーブルTVの配線はそのまま。新旧入り乱れて、そのにぎやかなこと。
 従来の道路幅での「やりくり」ですから、どこかに「しわよせ」が。 自転車についてはあいまいな扱いでしたが、事故の多発でようやく道路の中に通行「帯」としての位置つけがされ、自転車愛好者は助かります。 藤沢駅辻堂駅線、このたびの中学通り線につづき、藤沢石川線が整備路線として計画されています。
 付帯工事のような街路樹植樹ですが、この中学通り線では店舗構成が安定しません。 新規開店・閉店のたびに駐車場出入り口に当たる街路樹が切られ、歩車道境界ブロックの撤去と、部分工事が多すぎます。
 藤沢駅北口交番前の大きなケヤキは切られ、切り株も掘りとられ穴も埋められ歩道の一部に。 同じ北口のバス乗り場前のケヤキも冬の姿なのか、地下水の途絶で枯れてしまったのか「あいまい」の状態です。
 「文化」としての街路樹はないようです。藤沢では。百日紅とも言われるサルスベリですから湘南にぴったり。 それくらいの軽さでしょうか。つい、口がすべっちゃいました。


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