このレポートは、かたつむりNo.557[2025(令和7)10.13(Mon.)]に掲載されました

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動物の歯
いそぎんちゃく R.N.
 


 私は今、大学で歯学を学んでいます。 毎日、人の歯のしくみや病気のことを勉強していますが、同時に大学の馬術部にも所属していて、馬の世話や練習もしています。

 そんな私が最近始めた研究が「動物の歯と口腔内の微生物について(特に馬の歯)」です。 皆さんにも動物の歯について少しだけ紹介します。

 たとえば、サメは鋭い歯が何列にも並び、抜けてもすぐに新しい歯が生えてきます。

 ネズミやウサギは前歯が一生伸び続けるので、木などをかじって歯の長さを調整しています。 もし何もかじらなければ、歯が伸びすぎて食べ物をかめなくなってしまいます。

 そして、私がいつもお世話している馬の歯にも特徴があります。馬は草をすりつぶして食べるため、広くて平らな歯を持っています。 草を食べることで自然にすり減りますが、飼われている馬は食べ方がかたより、歯の一部がとがってしまうことがあります。 だから、馬にも「歯の検診」が必要です。

 こうして見てみると、歯はどの動物にとっても生きるために欠かせない道具です。

 もちろん、私たち人間も同じです。おいしく食べて元気に過ごすために、毎日の歯みがきを忘れずにしましょう。 動物たちの歯から学んで、みんなも自分の歯を大切にしてください。

 動物園や博物館に行ったとき、いつもとは違うところに着目して見てみると、今までとは違った発見があるかもしれません。 テーマに迷ったら「歯」に着目してみてはいかがですか。


歯には色々な用途があり、それに適した形をしています。
また、歯をが入っている顔も歯の姿形で変わってきます。
「馬はどうしてあんな顔をしているんだろう?」そんなことを考えると楽しいですね。 M


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