このレポートは、かたつむりNo.267[2005(平成17)2.13(Sun.)]に掲載されました

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赤道の下より
  −マレーシアレポート No.2−
元7班 S.H.
 
 こんにちは。マレーシアのSHです。遅くなりましたがNo.2を送ります。

 マレーシアといえば熱帯、南の島、リゾート、青い空、青い海、白い砂浜!いやっほう!!! ・・・といってしまいがちのような気もしますが、「青い空」のあたりでちょっと止まりましょう。 うかれてばかりではいけません。南国の海は必ずしも青では無く、砂浜も白ばかりでは無いのです。
 どういう事かというと、やっぱり海にも色々あるのですよ。そう、マレーシアには泥の海岸もあるのです! 泥!うわぁ汚い!見栄えしないじゃーん! でも外見だけで判断しないでくださいよ。 この泥はミネラルたっぷりで、日本にも輸出しているそうです。それにこの海岸にはなんと! マングローブの林があるのです!!
 この間私、その泥の海岸とマングローブ林に行ってきました。 そのときに見たものを書いていこうと思います
 マングローブというのは、熱帯の海岸沿いの海水と淡水が混じりあう場所に生育する植物の総称で、 マングローブというのは一つの木の名前ではなく、 潮の満ち干にさらされる海岸や河口近くの植物全体を指す言葉なのです。 マングローブと呼ばれる植物は熱帯や亜熱帯に90〜100種類ほどあります。 日本でも見ることができ、沖縄県を中心に北限は鹿児島県となっています。
 マングローブの多くは呼吸根という地面から突き出した根っこを持っていて、 木の周りににょきにょきとたくさん突き出ています。 結構硬いので素足で歩いていた人は痛そうなことになってました。 その呼吸根の隙間を縫うように、葉っぱの生えた棒が突き立ってました。 これは胎生種子というマングローブ特有の苗木の様なものです。
 呼吸根や胎生種子の間に黄色に変色した葉が落ちています。 マングローブは常緑樹なのですがこの葉はどうして黄葉しているのでしょう。 これはマングローブ特有の脱塩機能により捨てられた塩分のたまった葉なのです。 こうして特定の葉に塩分を溜めることで他の部分に塩分が回るのを防いでいるのです。
 マングローブの木は「命の木」という別名もあり、 マングローブの生えている場所には色々な生き物達が集まってきます。 ハゼの仲間のムツゴロウ、甲殻類ではカニやアナジャコ、その他貝類など沢山いました。 砂浜の方まで行ってみるとなんと生きたカブトガニまで見ることができました。
 スマトラ沖地震の津波被害にあった国として、マレーシアがありましたが、 このマングローブの林があった海岸はマングローブが波を削って、被害軽減されたそうです。 このことで、首相はマングローブ林の保護をもう一度呼びかけました。
 それでは、今回はこのあたりでレポートを終わります。

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