このレポートは、かたつむりNo.553[2025(令和7)06.08(Sun.)]に掲載されました

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海のギャングに喰らい付け!
運営委員 安 井 麻奈未
 
 みなさんは、海のギャングというと、何を想像しますか?サメ?シャチ?ウツボ?
 先生達は、ウツボを食べてみたいあまり、何と伊東まで電車に揺られて出かけました。
 まず、ウツボについての情報です。
分類 ウナギ目ウツボ亜科ウツボ科
種類 海水魚  生息地 暖かい海域
体長 40p〜4m
特徴 細長い筒状の体・鋭くとがった歯・体色は比較的地味・皮膚呼吸できる
 ウツボは、見た目がグロテスクな上、鋭い歯を持っていることから、海に生息する危険生物の筆頭とも言われています。 鋭い歯を持っているだけでなく、顎の力も強い肉食魚で、珊瑚や岩陰、洞窟等に身をひそませながら獲物が来るのをじっと待ち伏せています。 生息域には天敵がおらず、食物連鎖の上位に君臨していることから「海のギャング」と呼ばれて恐れられています。 ウツボは、見た目のグロテスクさとは裏腹に、意外と臆病な所があり、不用意に近づいたり、 攻撃を加えなければ積極的に襲ってくることはないようです。 しかし、自分より大きな生物(人間など)が近づいてくると、大きな口をガバッ!と開けて威嚇してきます。 その状態で近づくと、指や腕などにかみついて攻撃し、そのまま噛みちぎられてしまうこともあるので注意が必要です。
 そんなウツボですが、食べられるお店があると聞いて、先生達は興味津々!早速お店を調べ、電車を調べてウツボを食べに行きました。
 では、早速ウツボの味の感想です。ウナギ目だけあって、食感は脂の乗ったうなぎのようでした。
いや、うなぎよりも皮の下に脂がのっていて、もっとモチモチしていて弾力のある歯ごたえでした。
まず最初は「お刺身」。 熟成させているのでしっとりとしているけれど噛み応えもあり、白身魚のお刺身同様、あっさりとしながらも旨味があります。 ウツボを初めて食べた先生達は、一口食べて感動しました!次にウツボの「ウまき」。 皆さんは、「うまき」を知っていますか?うなぎが入った卵焼きです。 今回頂いたのはウツボが入っているので、「うまき」の「う」は、「ウツボ」の「ウ」ですね。 こちらはうなぎの「うまき」よりもウツボの存在感がしっかりとあり、身も柔らかくとても味わい深かったです。 そして、「ウツボの天ぷら」。「ウツボ」と言われなければ、白身魚の天ぷらね!と普通に頂ける癖のない美味しさです。 さていよいよ今回のメイン「海のギャング揚げ」とのご対面。 「食べちゃうぞ!」とでも言っているかの様に口を大きく開け、小さくても鋭い歯がギッシリ並んでいます。これはうまそう。 食われてたまるか喰らい付け!顔面からガブリついたいそぎんちゃくYさん。 「歯が口の中に刺さって痛い!」と言いながらも「カリカリしていて美味しい?」。 人生の半分位生きている私は、歯に優しくウツボの口角辺りから少しずつ攻めていきましたが、カリカリ良い音がして、 とっても良い食感でした。「海のギャング揚げ」は、食感だけを味わう物かと思いきや、頭に身がギッシリ詰まっている事を発見。 皮目はモッチリ脂が乗っていて旨味をしっかり噛み締めながら味わいました。最後は「ウツボの蒲焼」。 味は、うなぎの蒲焼と変わりませんが、やはり皮目の食感がウナギと全く違いました。
 いや〜ウツボがこんなに美味しいとは知りませんでした。 ウツボのお店での滞在時間の、2倍もの時間をかけて足を運んだ甲斐がありました。



 食後にお店の方にウツボについて質問すると、今朝釣ったばかりのウツボを早速持って来て見せて下さり、沢山の事を教えて下さいました。 ウツボは伊東の海に沢山生息していること。店長さんは毎日テトラポットに立ち、ウツボの一本釣りをしていること。 ウツボの骨は鋭く複雑で、さばくのにとても時間がかかるが、店長さんは頭にウツボのレントゲンが入っているので短時間で、 いくらでもさばけること。
 ウツボは皮膚呼吸もするので、釣ってしばらくは陸上で生きていること。 陸に上げてから時間が経ち、いざさばこうとしたら突然口を開けて動き出すこと等々。
 さて、今度はどんな生き物を頂きに行こうかな。
                


【参考文献】 サンシャイン水族館HP https://onlineshop.sunshinecity.jp/blog/post-1404/

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