今年も桜(ソメイヨシノ)の開花は早くなりそうだと、テレビで繰り返されました。2月の第1回予想では、
平年より3日早い3月25日と、そして、3月に入っての第2回予想で、1日早まって、3月24日になり、
3月半ば過ぎ(3/18)の第3回予想では、さらに3日早まって、3月21日(平年の1週間前)となりました。
そして、予想通り、東京では、その3月21日に、ソメイヨシノの開花宣言が出されました。
でも、藤沢では、まだ、どこにも咲いていないようでした。そして、その次の日(3/22)もまだ咲きません。
この日に横浜(横浜気象台近くの元町公園)では開花と放送されました。
23日になっても、藤沢はまだ開花していないようです。
この文を書いている3月25日、六会駅周辺のソメイヨシノはまだ咲いていません。
知人の電話では、湘南台の境川べりの桜もまだだそうです。
3月26日の朝、湘南台公園の、いつも早めに咲く大枝が、ちょうど咲き始めたところでした(六会では3/28)。
結局、藤沢の開花は26日まで待たされることになりました。
今まで、ずっと東京、横浜、藤沢はいつも同じ日に開花するものとばかり思い込んでいた私にとっては、
これは納得できない事実でした。どうして、藤沢より北の東京の方が早く咲くのでしょうか、先日テレビで、
ソメイヨシノの開花は、福岡や熊本で最も早く、ずっと南の鹿児島が遅い理由として、暖冬の影響で、
冬に低温になるのが遅いからだと説明していました(伊豆大島のソメイヨシノは東京より開花が遅いのも同じ理由)。
また、沖縄でカンヒザクラの開花(1月)は、まず山の頂上から始まり、それからふもとに下りてくるのは、
「山の上のほうが、冬の寒さが早く来るので、その分、早く咲く」のだと説明されていました。
してみれば、藤沢は東京、横浜よりも、寒さの来るのが遅い分、開花が遅れるのだということになります。
「暖冬が、桜の開花を早めているのだ」というような単純なものではなく、地球温暖化の影響の複雑さを、
今さらながら、感じさせられています。
今年の春、桜の花の咲く様子から、私はこのようなメッセージを受け取りました。
ところで、ミカンの産地では、気温の上昇で、実の育ちがよくないという話が聞かれます。
果物の主産地が全体的に北へ移動する傾向ともいわれます。
「そのうち、桜が咲かなくなるかも知れません」という、3月の保護者会での団長の話も、冗談ではないというわけです。
4月、恒例の「雑草を食べる会」では、今年の雑草の育ちが2週間以上も早いので、食べられる部分が、その分減る上、
育ち過ぎて食べられないものも出るでしょう。農林水産省では、将来に備えて、高温でも十分収穫できる品種を育成中と聞きます。
これまでつくれなかった南国の野菜をつくっているところを藤沢でも見かけます。
このように、野外に出歩いてみることによって、さまざまのことに考えをめぐらせることができます。
それは、「自分というものが、自然とともに生きているということ」に気づかされるからです。
身のまわりの自然を見ること、それは、そのまま、自分が生きていることに重なります。
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