このレポートは、かたつむりNo.351[2011(平成23)02.06]に掲載されました

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寒い冬に思う
運営委員 鈴 木 照 治
 
円行公園230116
■円行公園230116
本町1丁目憩いの森230127
■本町1丁目憩いの森230127
鵠沼小学校の近く230118
■鵠沼小学校の近く230118
日大博物館ナウマン象展230128
■日大博物館ナウマン象展230128
 1月31日、朝の気象情報で、寒さの峠はここまでといわれました。 この冬の寒さは5年ぶり(~18年以来)ということで、近ごろにはない寒さでした。 こんなにきびしい寒さなのに、早咲きの梅の満開は、いつもより早いようです。 湘南台の円行公園の場合、12月のうちから開花が始まって、1月なかばに満開に近い状態になりました。 2月上旬になれば、普通の梅も早めに開花するのではないかと思われます。 小田原の曽我梅林では、もう、見ごろですと、富士山を背景にした梅林をテレビで紹介していました。 何年か前、梅が早く開花したとき、「暖冬のせいでは」といわれて納得した記憶があり、 それでは暖冬のせいにはできない今年の早咲きはいったい「何のせい?」でしょうか。 「生物の多様性」とは「一筋縄では捕らえられない生き物の面白さ」だということを私たちに教えてくれます。
 1月30日まででしたが日大博物館(六会日大前駅3分、無料)でナウマンゾウ特別展をやっていたので、見に行きました。 1階の常設展にアフリカゾウの骨格がありますが、特別展のある3階に行くと、ナウマンゾウのシルエットがあり、 動物園で見られるインドゾウよりひとまわり大きいアフリカゾウぐらいの大きさであることがわかります。 こんなに大きなゾウが藤沢に生きていたのか、という驚きが一層の興味を呼びます。展示のメインは、発掘された状態の復元です。 かなり多くの骨片が散らばった状態で地層に埋まっていた様子がうかがえました。 発見当時の地名は藤沢市渡内天岳院下(今は渡内1丁目、大きなスーパーの駐車場の裏手に当たる住宅街)で、 藤ヶ岡中学校の理科部で化石を探しに歩いたところです。 今の住宅地は、以前は山で、山すそを天岳院の山門に向かってほぼまっすぐにゆるい坂道が降りていて、山側には2mくらいのがけがありました。 砂と泥の固まったやわらかい岩で、近くでよく見かける貝殻はそこにはありません。 ただ、木の枝のようなものががけの上に近いところに突き出ていたような記憶があります。 理科室には生徒や先生の掘ったたくさんの貝化石がありました。数年後、ゾウの化石が出たと聞いて、その場所に行って見ました。 すでに宅地造成が進んでいて、その現場も工事中でした。あとで聞いた話では、期限が迫っていて、まわりはすでに造成されていたそうです。 もう少し範囲を広げて調べれば、牙をはじめ、残りの骨が見つかったかもしれません。 とはいえ、こんなにたくさんの骨が見つかったこと自体が奇跡的でした。 あのあたりの地層は、15−20万年前といわれていましたが、その後の詳細な調査で、12万5千年前となっています。
 むかし、おぼえた新しい知識は、どんどん塗りかえられていきます。 一方、新しくわかってきたことも、次から次へとおぼえきれないほど知らされます。 何年か前、科学少年団の活動で、新しく発見された逗子の桜山古墳に行きましたが、山の高いところにある古墳というのは、 従来の常識を打ち破るものでした。この新事実がヒントになって厚木市の高松山(従来からのハイキングコース)の頂上が、 まさにその古墳であることがわかり、先日、発見者の案内で登ってきました。 年をとっても、新発見にまつわる事実や物語を見聞きするたびに心が躍ります。 団員の諸君にとっては、毎月の活動そのものが、新発見の場であると思います。心を躍らせて活動を重ねてください。

逗子市長柄桜山古墳群161104
■逗子市長柄桜山古墳群161104
桜山1号墳161104
■桜山1号墳161104
桜山2号墳171106
■桜山2号墳171106
厚木市高松山古墳230127
■厚木市高松山古墳230127


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