かたつむり7月号で、「藤沢の高木第一位は?」との素朴な質問に、自信を持って答えられない言い訳をいろいろ書きました。
あれから1ヶ月経つのに、まだ納得のいく答えには到達できません。この間、いろいろ私なりに調べた結果を手紙にまとめ、
藤沢でボランティアガイドの養成を担当しているSさんに、第三報として送ることにしました。
S様すっかり遅れてしまいましたが、ようやく総合図書館へ行って、短時間でしたが、市の文化財総合報告書第4集(片瀬)、
5集(鵠沼)、6集(江の島)の記載をすべて調べました。
片瀬諏訪神社(4集)のクロマツ(幹回り184cmの方)には、高さ17mの記載がありました。
江の島植物園(当時)(6集)のクロマツ(214)には高さの記載がありません。
入り口よりの一番大きなスダジイ(高さ約6m)や東よりのケヤキ(約8m)から見て、高さ約15mと推定できます。
正確なところはわかりませんが、やはり諏訪神社の方が高いと思います。
ところが、S.C苑入り口手前の、イベントの行われる小広場のクロマツ(188)には、
高さ19mの記載があり、こちらのほうが高いことがわかりました。
さらに高い木をさがすと、辺津宮の斜面のタブノキ(149)に高さ20mの記載があり、これが江の島の最高木になることがわかりました。
市内で、最も多くの巨木(11本)をもつ鵠沼皇大神宮(5集)を見ると、いちばん高いムクノキ(241)に20mの記載がありますが、
市南部(4集、5集、6集)のすべてを通して、20mを超える高木の記載はありませんでした。
まだ市の北半分(1、2、3集)を調べていないので、高さ20mを超える高木があるかどうかはわかりません。
それに、成長の早いメタセコイアも調べる(実測する)必要も出てきました。
御所見少年の森のメタセコイアは写真で見る限り高さ20mそこそこです。
長後小のメタセコイアの2002年の写真が見つかり、高さがおよそ20mありますので、12年後の現在では、25mを超えていると思われます。
最近撮影した、世田谷区大蔵団地のメタセコイアは5階建てより上に伸びていて、20mを越えていることは確かです。
こんなわけで、ご質問いただいてから、1ヶ月を過ぎましたが、いまだに藤沢市で一番高い木はどこのどれで、何mなのか特定することはできないままです。
ここまで書いて気になったのは、多数の高木を擁する遊行寺です。
有名な大イチョウ昭和57(1982)年8月の台風で折れる前は、樹高31mという確かな記録が残っています。
ここには裏山を含めて8本の巨木があり、20m以上の高木があってもおかしくありません。
数日後、総合図書館に行くことができて、第3集(藤沢)を調べました。そこで最も高い木は東側のイチョウで、20mでした。
ここには20m級の高木が多数ありますが、それ以上の木はありません。
さらに第3集を調べると、県体育センターのクロマツ(214)に高さ28m?(原文まま)の記載が見つかりました。
しかし、この木は2002年の簡易冊子を出すに当たり再調査したときにはすでに失われていました。
結局、今わかっているのは、市内で高さ20m級の高木は複数存在し、これに数本のメタセコイアを加えたものを実測しないと、
満足のいく回答は、得られないということになります。以上、とりあえず、第三報です。
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