このレポートは、かたつむりNo.394[2014(平成26)02.23(Sun)]に掲載されました

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梅の見ごろは2月下旬
運営委員 鈴 木 照 治
 
030217 新林公園
■030217 新林公園
030226 池上梅園
■030226 池上梅園
030228 円行公園
■030228 円行公園
050201 熱海梅園
■050201 熱海梅園
 昨年末のある日、テレビで、早咲きの梅がもう咲いていますと放送しました。 藤沢あたりで、早咲きの梅が咲くのは一月なかばですから、この冬は特別早いのかと思いました。 一般に梅は、寒さの峠が過ぎると開花のプログラムがセットされ、以後、陽のよくあたるつぼみから順に咲き出すと聞いていましたから、 もう、寒さは底をついたかと思いきや、年が明けても寒さは一段と増しました。 1月26日、湘南台の円行公園に行って見ると、数本ある寒紅梅が見ごろを迎えていました。 これは平年並みで、ここ2年は、梅の開花が遅く、今年(2014)はどうなるのか気になっていたのです。
 「かたつむり」に寄せる文で、梅の開花を記事にするのは、これで4回目になりますが、毎回、話題を変えています。 もう、15年も前、江の島・藤沢ボランティアガイドで、観光案内に、季節の花の見所として片瀬常立寺の梅を紹介しました。 解説者はその場で説明する内容の10倍以上の知識がないと、ちょっとした質問にもすぐ対応できません。 そのため、梅に関するあらゆる角度からの知識を盛り込んだガイド用の解説書をつくりました。 その中から、ここ10年間の、開花期の早晩を紹介します。(かたつむり324号09年2月と一部重複)
  • 03年はまれにみる暖冬で、咲き始めは早く、最盛期は平年より半月も前にずれました。
  • 04年の場合は、平年より十日くらい早く、2月上旬から咲き出し、見頃は3月上旬。
  • 05年は、早いものは特別早かったが、多くの品種は04年と同じ、平年の10日前。
  • 06年は、それ以前の数年に比べて、もっとも遅れ、1月31日のテレビで、東京、湯島天神の梅が写し出されましたが、 ほとんどの木が、全然咲いていない中で、少しだけ花を咲かせているのは「冬至梅」という品種の梅で、例年なら、 12月の終わり頃から咲き始めるのが、この冬は今、ようやく咲き始めたので、約1ヶ月遅い開花です……と説明されました。 そして、2月4日のテレビでは見事に咲いた湯島の「冬至梅」が紹介されました。 2月8日朝のテレビで、東京の梅(普通種)が開花したこと、平年より10日遅く、16年ぶりの遅さと報道されました。
  • 07年、08年は、またもとにもどって、近年の傾向通りに開花、(30年平均より10日早い)
  • 09年も早咲き(冬至梅、寒紅梅)が平年より早めで、普通の品種も、近年並み(10日早い)。
  • 10年は早めで、早咲きの見頃は1月下旬、09年より早い。
  • 11年は早咲き、遅咲きとも早目、見頃の期間も長め。
  • 12年の場合、開花は15日ほど遅くなった。
  • 13年は、早咲きの梅の開花が遅れ、普通の品種も半月ほど遅れた。
  • 14年は、早咲きは昨年より早く(平年並み)、普通品種も平年並みの咲き出し。
 梅はもともと外来種なので、日本の気候にぴったり適合する遺伝子の組み合わせをもっているわけではありませんから、 土着の植物より、開花時期は不安定で、少しの気候条件の変化でも、桜(野生種)にくらべ、開花の時期が大きく前後するのかも知れません。


050206 曽我梅林
■050206 曽我梅林
130221 田浦梅林
■130221 田浦梅林
140127 六会日大
■140127 六会日大
140205 座間星谷寺
■140205 座間星谷寺
050518 常立寺
■050518 常立寺
130310 梅が丘
■130310 梅が丘
140101 雲昌寺
■140101 雲昌寺


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