夏の科学少年団の活動を、体力不足であきらめました。家族の車で、早川町に行くことができました。
どんなところなのか、ひと目見たいと思っていました。
中央高速の釈迦堂S.Aは甲府盆地を一望できる高台にあり、あたり一帯は縄文時代の大遺跡でした。
広い緩やかな斜面を埋め尽くす桃畑では、縄文土器の破片が見つかるそうです。
早川町は、甲府盆地から山をへだてた別世界で、山また山に囲まれた谷間に散在する集落で構成されています。
早川流域一帯は、戦国時代、穴山氏(武田の重臣)の支配する重要な場所で、多くの金山があったことが資料館に行くとわかります。
野鳥公園入口のつり橋からは、早川の様子が一望できます。
川の上流らしく基岩の見える川床に大小の礫(レキ)が堆積した広い川幅の大きな川でした。
あとで知ったのですが、フォッサマグナの断層は、この辺りでは早川の真ん中を通っているということで、
もっとよく左右の岸のあたりの岩を見ておけばよかったと思いました。
宿泊したのは元中学校の校舎をそのまま利用した施設で、温泉に行くには長い石段の廊下を登ります。
廊下の外側には、めずらしくガクアジサイが列植されて、いちめんに花をつけていました。
葉につやのあるまぎれもないガクアジサイでしたが、藤沢の江の島や新林公園で見る自生状態のものに比べて、あきらかに細身で小さく見えました。
それでもフォッサマグナ植物グループの代表種が、ここ早川で見られるのは印象深いものを感じました。
新倉断層にも行ってみました。フォッサマグナの断面は記念碑のある橋の近くから見る川の向こうの大きながけでした。
左上側は四万十帯(2,500万年以前の堆積岩)で、白っぽく、右下側は、フォッサマグナ火山岩類(1,700〜1,500万年前に噴出)で、
暗赤紫色で、そのまん中にアカマツの若木など多くの小木が生えて岩肌をさえぎり、これ以上茂るとがけの観察がしにくくなります。
ほかに観察できる場所があるのですが、道路からは見えないようで、あきらめました。
早川の出入り口にあるクラフトパークにも立ち寄りました。広い公園のあちこちに展示館や美術館、実習室や道の駅もあります。
切り絵展を見て「現代切り絵」のすばらしさに魅了されました。ひと月遅れで咲く満開のバラが、軽井沢のような高涼地の夏を演出します。
高速バスの便もあり、安価な家族旅行にも適した所と思います。
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@釈迦堂桃畑、大縄文遺跡
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Aつり橋から早川、右が東
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B少し上流の早川、右が東
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C宿の食堂
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Dガクアジサイ、新林公園
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Eフォッサマグナのガケ
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Fクラフトパークのバラ
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