このレポートは、かたつむりNo.486[2020(令和2)08.30(Sun.)]に掲載されました

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無題
3班5年 T.K.母
 
 7月、近所の方から、お子さんとかいこ11匹を飼ってみませんか、と話がありました。
 もともと息子がそんなに虫好きではなく、2年前にありの観察をしただけなので、せっかくのコロナステイホーム期間に観察してみよう、 そうしたらもう少し虫や自然が好きになってくれるかも、命のありがたさのようなものも学べるかも、と母は思い、頂いて、 親子で毎日近くの3本の桑の木へ、桑の葉をもらいにいく日々を送ることになりました。
 案の定、お菓子のあき箱に入って、リビングのテーブルの上に置かれたかいこに、 最初はこどもたちは「ぎょえぇ!」「勘弁して〜」の反応でしたが、日を追うごとに見ることや世話することに慣れてきてくれました。 蚕たちは食欲旺盛。いつも「しょり、しょり」と葉を食べている音が微かに部屋に響き、ペットをお世話している感覚を覚えました。
 問題はこの後です。1匹天に召され、8/16現在、2匹が8/13に繭になり、 残り8匹がまるまるとしたかいこのままです(成長の差はなんだろう)。 今後どうするか、息子と何度か相談し、「まずは新林公園の散歩道で桑の木を探して、全て繭になったら、 蛾になる前にそこへ置いてくる」程度の案しか、思いつかなかったです。
 かいこをくださった近所の方からは、「そろそろかえしてね。自然にかえしても生きていけない子たちです。 繭はこどもの工作に使えるし、中身は佃煮にするから。 最初に繭になったタイミングから1週間以内に連絡ください」という連絡が先日ありました。
 しかし、もらっておいて、果たして、それでいいのでしょうか。かと言って、新林公園に置いてくるのも少々後味が悪く。
 また、蚕を専業で飼ってる方からするとありがたい「おかいこ様」という観点での呼び方もあると、知りました。
 専業の方じゃなくても、かいこを含め家畜から命を頂いているという意味では、私たちみんな同じく、命を頂いています。
 色々と考えている、途中です。息子は「自分はかいこじゃなくて良かった」くらいに最初は思っていたようです。
 このかたつむりをご覧の頃には、どうなっているでしょうか・・・。

 保護者の方からの投稿、ありがとうございます。
 3年生の理科の教科書にカイコガのことが載っていますね。学校の授業で飼育した団員もいるのではないでしょうか。
 カイコガの繭は絹糸でできています。そのためヒトは大昔からカイコガを飼育してきました。 繭からは絹糸をとり、そしてさなぎは貴重なタンパク源でもあったのです。
 また、有名な「シルクロード」も交易品が金や絹(シルク)だったからこんな名前がついています。
 そんカイコガですが、自然の中で生きていくことはできない(人間が飼育しないと生きていかれない)んだそうです。 何か、考えさせられますね。



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