このレポートは、かたつむりNo.329[2009(平成21)6.7(Sun.)]に掲載されました

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タデアイを育てて藍染めをしよう!4
− これから大きくなります −
運営委員 小 野 哲 夫
 
 先月の「かたつむり」に書きましたように、間引いたり、植えかえたりしましたか?
まだの人は急いで行いましょう。これから急激に大きくなりますから。
 3月の春分の日に蒔いた種は、写真1のように40〜50pと大きくなりました。
葉っぱも大きなものは3×10pと育ちました。この葉っぱが、藍染めのもととなるインジゴを生み出し、蓄えます。 ですから、大きな葉っぱをたくさん育てることが大切です。
 プランターで育てている人は、「そんなにいっぱい育てられないヨ」と心配する人もいるでしょう。 でも、心配いりません。写真2のように、タデアイの根元から新しいもの(茎)が2本、3本、多いものでは5〜6本と出てきます。 (これを「分けつ」と言います)
また、倒れて茎が地面についてしまうと、そこから根が出てきます。特に、これからの雨の多い時期にはたくさん出るようになります。 そして、タデアイは元気に育ち、葉っぱもたくさん着くことでしょう。

大きく育ったタデアイ   分けつしたタデアイ
■写真1 大きく育ったタデアイ ■写真2 分けつしたタデアイ


≪藍染め豆知識≫
その3.ジーンズは藍染めの色

 ジーパン、ジージャンなどのジーンズの青色、これは藍染めの色です。
 藍染めは、植物が生み出したインジゴという化学物質を利用したものであることを先に書きました。 この化学物質を植物から天然に作ることなく、人工的に作る(人工合成という) ことによって多くの量のインジゴを安く使うことができるようになりました。 そして、ジーンズとなってます。
 インジゴの人工合成はドイツのノーベル賞受賞化学者バイヤー(Baeyer)が1865年にその可能性を見出した後、 10年以上研究を続けて成功させました。 この発明に続いて多くの合成染料が作りだされて、ドイツの染料工業が発展したと言われています。
 そうです! ですから、インジゴの発明がなかったら、 今日のカラフルな衣服はないと言ってもよいでしょう。

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