こわい話を科学するB 〜霊感が強い人、弱い人〜 | |||
運営委員 山田 佳子 | |||
私の友だちに、たまたま霊感が強い人が集まっているグループがあります。
霊感がとても強いAちゃん、次に強いBちゃん、その次に強いCちゃん、それほど強くないFくんがいます。
私は「霊感がまったく感じられない」と言われました。霊感が強い人たちは会って話すだけでそれがわかるそうです。
他のみんなは、「仲間がこんなにたくさんいる」と盛り上がっていました。 そのグループでご飯を食べに行こうと、日曜日の夕方頃、お話をしながら駅に向かっていました。辺りはだんだんと暗くなっていました。 昼と夜が入れ替わる時間。この世とあの世が近づき、人間と幽霊の区別がつかなくなる逢魔が時(おうまがとき)と言われる頃でした。 駅に近い商店街で工事中のお店がありました。お店の前に白いシートがかかっていて、中の様子が見えなくなっています。 日曜なので工事の音は聞こえません。はじめにFくんがそわそわしだしました。私は気にせず、そのまま話を続けていました。 けれど、他のみんなも話に身が入らないような感じがしました。何か変だと思いましたが、駅に向かいました。 あるところまで来ると、Fくんが「さっきのところ、アレ、やばかったんじゃないか?」としかめ面で言いました。 私には『さっきのところ』がわかりません。すると、Cちゃんが「やっぱそう思った?!」と、元気よく言います。 言いたくてたまらなかったけれど、黙っていたようです。 「なんか居たよね。わたしはヤバいって思って、視ないようにしてたんだけど」暗い顔でBちゃんが言います。 この『視る』は、幽霊を視ることです。ふつうの見方と少し違うようです。Aちゃんは「うん居たよ」とあっさりと言いました。 Aちゃんが認めたので、半信半疑だったみんなはやっぱりという表情をしました。
みんながしばらく気づかない振りをしていたのは、幽霊にそれを知られてはいけないからだそうです。 視えていることがわかると、ついてきてしまうそうです。 作業着を着たおじさんが角を曲がってどこかに行ってしまったので、みんなはその話を始めたようです。 物を見るには光が必要です。太陽や電灯のように、自分から光を出しているものを光源と言います。 光源でない物は、光源から出た光が当たり、反射した光が目に入ってきて見ることができます (ただし、反射光を光源として扱うこともあります) その場所に『物質』があったのなら、光源(夕方の太陽)から出た光が当たって反射され、おじさんの姿が私にも見えたはずです。 また、はっきりみえた人とそうでない人がいることは起きないでしょう。 そのため、実在のおじさんがいたわけでも、幽霊が物質として存在していたわけでもないことになります。 では、どうしてそのようなことが起きたのかを考えてみます。幽霊が可視光線ではない光を放つ光源だったとしたら?
霊感が強い人は、幽霊と言われているものが発ている人には感じられない光(電磁波)を「視ることができるのかもしれません。 その見えない光を視る能力が、霊感の強い弱いにっている。そんな未知の光の正体を探ってみるのも楽しいかもしれません。 10月活動で、国立科学博物館を見学する予定です。 科学博物館には、光に関する展示もいろいろなところにあるので、そこで勉強をして考えてみてください。 |