このレポートは、かたつむりNo.461[2018(平成30)11.18(Sun.)]に掲載されました

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こわい話を科学しない 〜見ていない心霊写真
運営委員 山田 佳子
 

■これがその問題の写真 おじさんは?
 2月にひとりで箱根に行きました。雨が降っていたのですが、箱根に着くとやんでいたので、散歩をしました。 観光客もいなくて、それなのに空気がきれいで得した気分になってひとりで歩いていました。 さらに、川の近くで桜が咲いているのを見つけました。 2月に花が咲く河津桜だろうと思って携帯で写真を撮り、自分だけ観たのがもったいなくて、それを友達に送りました。 いつもならすぐに返事が来るのに、いつまで経っても返事がきませんでした。おかしいと思いながら家に帰りました。
 そして、久しぶりにその友達に会いました。はじめは関係ない話をしていたのですが、ふとした時に箱根から送った写真の話になりました。 すると、友達はとても言いにくそうに「あの写真、どうして送ったの?」と聞いてきました。 「桜がきれいだったから」と答えると、「おじさんが写ってたの、どうして?」と言われました。 人物は撮らずに景色だけ撮っていたので、わけがわかりませんでした。 まだ送信メールが残っていたので確認したのですが、おじさんは写っていませんでした。 それを見せると、「おじさん、写ってないね」と友達も言いました。桜の前に、ニコニコ笑ったおじさんが写っていたそうです。 でも、ニコニコしていたので、悪い写真ではないと思ったそうです。 その写真を見せてもらおうとしたのですが、「知らないおじさんだったから消しちゃった」と言っていました。

■これが関ヶ原、キミには怖く見えるかな?
 「ごめんね」と言うと、「あの箱根の写真は怖くなかったよ」と、友達は気を遣ってそう言ってくれました。 けれど、「関ケ原の写真は怖かったよ」と言われました。関ケ原に行って携帯で撮った写真を送ったこともありました。 「なんか写ってた?」と聞くと、「人は写ってなかったんだけど、見た瞬間、怖いって思ったよ」と言っていました。
 それから携帯で写真を送る時は、少し考えるようにしています。




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