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やってみよう!おもしろ実験コーナー
第1回〜2006年冬〜

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 寒くなりました。


 さて、記念すべき第1回の実験コーナーは、 この寒く乾燥した関東地方の冬にはもってこいの「見えない力・静電気で遊ぼう」です。



 これからの季節、セーターを脱ぐとき、車に乗り降りするとき、 はたまた、友達と手をつなごうとしたときなど、やたらとパチパチきますね。これが静電気です。 暗いところで見ると、カミナリと同じように火花が散っているのが見られますよ。



 クリスマス、お正月と、何かと人が集まる機会が多いこの季節。 そんなところで一発芸のかわりに披露してみると、案外楽しんでもらえるのではないでしょうか。



なお、天気や部屋の湿り気の具合で、静電気は起きやすかったり、起きにくかったりします。 どんなときが一番いいかな?いろんな時にやって、確かめてみましょう。 また、あっと驚くようなもの、こんなものができた、なんてことがあったら、 画像掲示板に感想や写真を送ってもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。



なお、ここに乗せた内容は、皆さんの学校にもあると思いますが、 藤沢市教育文化センターで発行した「実験!100の玉手箱」から転載したものです。





見えない力、静電気で遊ぼう



 車に触ろうとしてビリッとしびれたり、 セーターを脱ぐときにバチバチと音がするなどの現象を子どもたちもふつうに経験しています。 これらは静電気によるもので、何万ボルトもの電圧がかかっていますが、流れる電流はごくわずかです。 この静電気を使った実験をしてみましょう。


1.静電気

dec2006_1.jpg  物質はふつう+と−の電気があり、同じ量をばらつきなく持っているのでバランスが保たれています。 ところが摩擦などのはたらきによって、電気の+と−が違った場所に移動すると電気的にアンバランスとなります。 そして、接触などで電気が流れると平衡になります。 このように分かれていて動かない電気を静電気といい、直流や交流の電気と区別します。 静電気の実験は、乾燥している冬が条件的にはよいです。 また、細かな塵やほこりが邪魔になるので、アルコールなどで器具をきれいにふくとうまくいきます。




2.摩擦電気とは

dec2006_2.jpg  異なる誘電体をこすり合わせると、一方は正、他方は負の電荷を帯びるようになります。 これは一方の原子のもつ電子が他方へ移ることによって生じる現象です。 車のドアを開けようとしたときの静電気は、走る車と空気(車と風)の摩擦によって生じたものです。 どうしてこのようなことが起きるのか、まだ明確にはされていません。




3.摩擦電気の起こし方

 物質をこすって摩擦させると静電気が起きますが、帯電する電荷や量は、物質によって違います。 表のように、出来るだけ両端にあるものを使うと電荷量が大きくなります。
dec2006_3.jpg



4.静電気で遊ぼう

A.電気クラゲ

■作り方■

(1)クラゲは、荷造り用のスズランテープ(ポリエチレン)を20cmの長さに切り、数本束ねて端を縛る。

(2)スズランテープを櫛やつまようじなどを使って糸状にすいてクラゲにする。

(3)(2)のクラゲと塩化ビニルのパイプや下敷きを別々にセーターやティッシュペーパーでこする。

(4)クラゲを投げ上げ、落ちてくるところへパイプや下敷きを置くと、反発してクラゲが宙に浮く。

(5)アクリルパイプを使うと引き合う力がはたらくので、落ちてくるクラゲの上にかざすと、引き寄せられて宙に浮く。




B.ネオン管を光らせよう

 摩擦電気を起こし、ネオン管を近づけてみましょう、管の中に見える2つの電極のうち、光った方が−極です。 ネオン管を使った静電気防止用のキーホルダーが、カー用品売場に置いてありました。 ネオン管を光らせてたまった静電気をなくすのです。




C.蛍光灯を光らせよう

 家庭にある20Wぐらいの蛍光灯ならば、簡単に光らせることができます。部屋を暗くしないとよくわかりません。 ティッシュペーパーなどで摩擦した塩化ビニルのパイプや発泡スチロールの板などに蛍光灯を近づけてみましょう。




D.放電を体感しよう

 塩化ビニルを毛皮やティッシュペーパーでこすり、塩化ビニルの先に指を近づけてみよう。 1cmくらいのところでビリッと音がして、手が少ししびれます。


E.水道の水を曲げてみよう

dec2006_4e.jpg  塩化ビニルのパイプをティッシュペーパーや毛皮でこすり、水道から流れる水のそばに近づけてみましょう。 ペットボトルでもできます。ほかにどんな物質が水道水を曲げられるか試してみましょう。




F.ペットボトルと発泡スチロール球

dec2006_4f.jpg  ペットボトルに発泡スチロールの小さな球を入れて、手でこすったり振ったりしてみよう。 発泡スチロール球はペットボトルの壁に張りついて落ちません。手を近づけて発泡スチロール球の動きをみましょう。 ペットボトルは良く洗い、乾燥させます。ビニル袋でもできます。




5.静電気をためる電池(コンデンサー)

A.フィルムケースの静電気電池

■作り方■

(1)フィルムケースのふたに千枚通しや錐を使って針金が通るぐらいの穴を開ける。

(2)フィルムケースの外側をアルミ箔で包む。

(3)ケースに水を入れ、ふたをしてから穴に針金を差し込む。

(4)塩化ビニルや下敷きをティッシュペーパーやセーターでこすり、針金にふれて電気をためる。 マイナスの電気がためられる。




B.スチロールコップの静電気電池

dec2006_5b.jpg (1)スチロールのコップ、またはカップ麺のカップ3個を用意し、上の縁から1〜2cmのところをあけて図のように巻く。 アルミ箔の重なり部分は両面テープできれいに貼る。下側の余ったアルミ箔でカップの底をおおう。

(2)アルミ箔を縦長に折って受電部とし、2つのコップの間にはさむ。

(3)塩化ビニルや下敷きをティッシュペーパーやセーターでこすり、受電部に接触させて電気をためる。




C.ライデン瓶

 静電気を蓄えるための瓶。 ドイツのクライストとオランダのライデン大学の物理学者 ミュッセンブルークが1745 - 6年に独自に発明した。 ガラス瓶の外面に金属箔、内部に導電性の液体、または内面にも金属箔をはり、この両者をコンデンサーの両極とした。




6.コンデンサーを使って

A.静電気鉄砲

dec2006_6a.jpg (1)図のように静電気電池とガラス管(フィルムケースも可)をセットする。

(2)ガラス管の中にアルコールを入れ、管の先に発泡スチロールの玉を押し込む。

(3)塩化ビニルのパイプとティッシュペーパーで50回くらい静電気を起こして静電気電池にため、電極をつなぐ。




B.フランクリンモーターを作ろう

dec2006_6b.jpg (1)スチロールやプラスチックのコップに図のように画びょうをさし、回転子とする。

(2)台の上に、先のとがった角材を立て、(1)の回転子をかぶせる。

(3)ライデン瓶とアース用のものを図のように組み立てる。

*フィルムケースでもできます。また、容器はアルコールできれいにし、乾燥させること。





dec2006_raiun.jpg  上昇気流の摩擦によって雲の中は静電気がたまり、大気に加わる電位差が1mあたり50万Vをこえると、 大気の電離破壊が起こり雷ができます。 落雷に対して、雨合羽もゴム長靴も絶縁効果はなく、人体は頭から両足まで300Ωの導体として作用します。 大電流による呼吸停止や心臓停止などが死因になります。落雷を誘引するのは、金属ではなく人体そのものです。 頭より上に突出するものがあると、釣竿や木製バットでも落雷を誘引するので、 高木の下では枝先などの突起から2m以上離れること。





(出典:実験!100の玉手箱[藤沢市教育文化センター])



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