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まずは、ニュートンの生涯と万有引力の発見について学びましょう。 そのあとはデジタルスケールを使って、いろいろな質量を測ってみましょう。 また、重力を利用した飛行体として、いくつかの工作をします。 今回は一人1台「デジタルスケール」を配ります。0.01gまで測れるスグレモノです。お楽しみに! また、3月で卒団・退団するみなさんとのお別れ会を行います。最後までしっかり活動しましょう。
1月活動 星の観察
発電所のあれこれ(2) ―地球温暖化と発電所―
運営委員 小野 哲夫
前回、火力発電所のお話をしましたが、火力発電では火を燃すため(正しくは燃料を燃すのです) 二酸化炭素が発生することから地球温暖化が問題となっています。 燃料に含まれる炭素分が燃えて二酸化炭素となるのですが、 大空に含まれる二酸化炭素が地球の熱を宇宙に逃がしてやることなく閉じ込めてしまうので地球温暖化ガスと呼ばれます。 このような働きをするガスは二酸化炭素だけではなく他のガスもありますが、 人間が生活するために多くの燃料を使うので大量の二酸化炭素が生じることから問題となっているのです。 特に、生活に欠かせない電気を作る発電の大部分は火力発電所で作られていることから、 大量の燃料を燃すので二酸化炭素の発生量も多くなっています。 (原子力発電所が停止していた2016年では、全国の発電量のおよそ90%が火力発電所で作られました)
この二酸化炭素の発生量を抑える方策の一つとして、水力発電、ソーラー発電、 ならびに風力発電などのような自然エネルギーの活用があります。 水力発電は自然界に降った雨水あるいは雪解け水で、ソーラー発電は太陽光、 風力発電は風の力でと燃料を燃すことなく電気を得ることができるので二酸化炭素の発生はありません。 しかしながら、これらの発電はその一つ一つの発電力が小さいため、 各地に作られるようになっているものの日本で必要とする電気量のほんの一部分しか発電出来ていません。 一方で、原子力発電所は原子力エネルギーによって水を暖めて蒸気を作り、 蒸気タービンを回して発電するので二酸化炭素の発生はありません。 しかしながら、東日本大震災の時の事故など放射能の問題を持っているため、 大量の電気を作るためにはどうしても火力発電所が必要となります。 そこで、必要とされている火力発電所から発生した二酸化炭素を大気中(空気中)に出さないようにする方策や、 発生量そのものを減らす方策が考えられています。 大気中に出さないようにするには、二酸化炭素は圧力をかけると圧縮されて液体になることから、 液体にして取ってしまおうというのです。取り集めた液体の二酸化炭素は石油を掘った後の地下に埋め込むことや、 液体の二酸化炭素は水より重いことから海の深いところに沈めてしまうことなどが考えられています。 しかしながら、これらのことはまだ研究されているところです。 その一方で、発生量そのものを減らすには炭素分の多い燃料を燃さないことです。 このため、ほぼ炭素の固まりと言える石炭より炭素分の少ない石油、さらに少ないLNG(液化天然ガス)が良いこととなります。 また、燃料の持っているエネルギーをムダなく使うことによって燃料全体の使用量を減らすことができて、 その結果から、全体の二酸化炭素の発生を減らすことができます。エネルギーをムダなく使うということは、 エネルギーの源(もと)を100としてその内のいくらが有用なエネルギーに変えられたかという数字で表される効率を高めることです。 発電の効率は、前回お話しした水力発電では80〜90%であるのに対して、火力発電では40〜45%と低くなっています。 この値は50年前の30〜35%からは改善されているのですが、 さらに発電効率を向上させることができれば二酸化炭素の全体の発生量を少なくすることができます。 そこで開発されたのがLNG によるコンバインドサイクルという発電方式で、効率は50〜60%となります。 この方式は、図のように先ずガス燃料の燃焼で飛行機のジェットエンジンのようにガスタービンを回して仕事をさせ、 その後のまだ熱い排気ガスの熱を利用して蒸気を作って蒸気タービンを回すという2 度目の仕事をさせます。 これによって、高効率が得られるのです。 また、ガスタービンや蒸気タービンを回すガスあるいは蒸気の温度・圧力を高めることによっても、 タービンの効率が上げることもできて結果的に発電効率が向上します。 このためには、タービンの材料が高温・高圧に負けないことが必要となるので、材料の開発、 例えばガスタービンの羽根にセラミックスを用いることも研究されています。 このような技術開発が進められているものの、 大気中の二酸化炭素濃度は年々増加していることからその対策が課題となっているのです。 今回は地球温暖化に関係したお話をしましたが、次回は日本で初めての発電所は町の中に出来た火力発電所であったことや、 馬車に積まれた移動式の発電機で電灯のデモンストレーションをしたことなどをお話しましょう。 保護者会特別講演のおしらせ
3月18日(日)は、10時より保護者会を行います。 1年間の活動の報告などをいたしますが、今年は「特別講演」が同時開催です!運営委員の高木先生が、 下記のとおりのテーマで講演します。ぜひお越しください。 「低炭素社会を目指す自動車の電動化〜電気自動車(EV)を実現する3つのイノベーション〜」
運営委員 高木 茂行
地球環境に優しい車として、ハイブリッドカーや電気自動車(EV)など、電気とモータを使った自動車への関心が高まっています。 欧州では、すべての車を電気自動車にする方針まで出されています。 こうした、エンジンから電気モータへの転換をもたらしたのは、電気電子工学の分野で起きた3つの大きな技術イノベーションです。 大容量の電気を蓄えられる蓄電池の開発、モータに電力を供給する半導体素子(パワーデバイス)を使った電気回路、 回転をコントロースする制御技術です。 講演では、@電気自動車に期待が集まる背景(地球温暖化対策)、A電気自動車の構造を紹介し、 B3つの技術イノベーションから蓄電池と電気回路を取り上げて説明します。また、電気自動車に使われているモータと同じ構造のモータで、 回転のデモ動作も行います。
何に見えますか。
いそぎんちゃく M.K.
皆既月食
事務局 鹿児嶋 英克
1月31日は皆既月食でしたね。観察しやすい時間であるうえに天候にも恵まれ、 見ることができた団員のみなさんも多いのではないでしょうか。自宅前で写真に撮りました。 皆既月食の間は、満月の明るさが隠され、月の背後に星が見えました。それがとても神秘的でした。 追悼 二代団長 高山 義則 先生
残念な知らせが届きました。1983年創立時から科学少年団を中心となって支えてくださった、 高山義則先生が、2月8日に永眠されました。 2007年からは故郷の山形県白鷹町に移り住まれ、 白鷹でも子どもたちに科学や地元の自然の素晴らしさを伝えるために活動をされていました。
安らかにお眠りください 高山先生は少年団結団時に副団長、そして1994年からは第2代団長として少年団を引っ張ってくださいました。 自然を観る温かく優しい目、そして厳しく鋭い目にいつも学ばされていたように感じます。 また、高山先生の持つ桁外れのパワーにはいつも度肝を抜かされていました。 高山先生なくして今の少年団を語ることはできません。それだけ大きな存在だったのです。 そんな高山先生が病気ごときに負けるとは、今でも信じられない思いでいっぱいです。あとは私たちが責任を持って引き継ぎます。 どうぞ安らかにお眠りください。そしていつまでも私たちを見守ってください。 五代団長 石井 幹夫 ■お知らせ■
□保護者会・保護者向け特別講義のご案内□
3月活動時に保護者会を開催します。ふるってご参加ください。
■お知らせ■
□来年度の活動計画について□
現在運営委員会では来年度の活動計画を作成しています。 意思調査の際、たくさんの活動希望をお寄せいただきありがとうございました。参考にさせていただきます。 また、例年、年間予定を早く知らせて欲しいという要望がありますが、 各学校の学校行事や運営委員の異動状況等も考慮して決定しますので、入団式まで今しばらくお待ち下さい。 なお、現在確定している予定は次の通りです。
■お知らせ■
□携帯電話を変えたときは□
年度末は携帯電話を買い換える人が多いシーズンのようですが、 端末の交換をきっかけに緊急連絡メールが届かなくなることがあります。 また、事務局あてにメールをいただいても、その返信が届かないことがあります。 その原因の多くは受信許可等の設定が、未設定の場合のようです。 (インターネットからのメールを全て着信許可にしている場合は設定不要です)
なお、不明な点はML 管理担当野々村(anono@d1.dion.ne.jp)までお問い合わせください。 |