このレポートは、かたつむりNo.497[2021(令和3)6.13(Sun.)]に掲載されました

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セッケンに香りをつけて型に入れる
運営委員 山田 佳子
 
 藤沢市科学少年団の公式キャラクターのアントシアニンの妖精アントンです。 初めましての人もそうでない人もこんにちは。5月活動ではあぶらんと水酸化ナトリウム水溶液でセッケンのケンさんを作ってもらいました。 ひと月たって、熟成も終わっている頃だと思います。今回は、そのセッケンに香りをつけて型に入れるやりかたをお伝えします。 できたらでいいので、チャレンジしてみてください。ただし、小学生は大人といっしょにやってください。

 イメージ図ですが、5月活動のテキストを思い出しながら左の図を見てください。 みなさんがペットボトルに入れて持ち帰った直後の中身のようすです(イメージです)。 あぶらんの顔(?)が取れてその顔にナトリウムイオンがくっつくと、ケンさんができます(赤い丸の中)。 水色の丸で表されているのがナトリウムイオンで、食塩にもなる安全な物質です(とりすぎるとよくないです)。 活動中に「今回の活動は危険です!」と言っていましたが、危険なのは赤い丸の水酸化物イオンです。 『イオン』は中学生になったら勉強してください。まだ、あぶらんの胴体(?)にくっついていない水酸化物イオンさんがいます。 この状態でpH試験紙を使うと、強いアルカリ性の13くらいになります。危ないです。目に入れないでください。 入ったら水でよく洗ってください。
 1か月ほど熟成させると、危険だった水酸化物イオンもあぶらんの胴体(?)にくっついて安全なグリセリンになります。 もしも、セッケンに香りを付けたいなら、ここでつけるのがおススメです。


 pHは7〜8です。
 7が中性です。
 
 水酸化物イオンがあぶらんにくっついて
 グリセリンになりました。

◎ 必要な物
・ペットボトルに入っていたセッケン
・香料 10〜15滴

◎ 使う道具
・紙コップ
・小さな鍋
・かき混ぜる棒(割りばし・アイスの棒など)
・型(活動でくばったシリコンケーキ型など)


◎ 作り方   この作り方はしないで、訂正版をご覧ください
@ できているセッケンを少し取り、水に溶かしてpHを測定します。10以下ならこの作業を続けてください (おそらくですが、8程度になっています)。
A ペットボトルに入っていたセッケンを細かくして紙コップに入れます。    紙コップは使わないで!
B 鍋に水を入れます。紙コップが浮かないくらいです。そんなに必要ありません。
C 鍋を火にかけ水を沸騰させます。熱くなるのでヤケドに気を付けてください。
D 沸騰したら火を止め、鍋の中に紙コップを入れ、熱がまんべんなく伝わるように割りばしなどでかき混ぜてください。   ヤケドに気をつけてください。
E セッケンがドロドロになったら香料を入れ、まんべんなく混ぜます。   とちゅうで固まってしまったら、またお湯に入れて温めて溶かしてください。
F Eを型に流し入れます。
G 1日くらい置きます。固まったら使えます。


 Aペットボトルの中のセッケン
  割りばしやスプーンなどを
  使って取り出してください。>
 
 B小さい鍋に水を入れます。
  それに紙コップを入れて
  水の量を決めます。
 
 Eお好みの香料を入れてまぜる。
  アイスの棒を使っています。


 F型に流し込みました。
  もう少し柔らかくなっていた方が
  いいと思います。ちょっと失敗。
 
 G1日後。固まりました。
  もしもくずれたら、
  湯せんからやり直してください。
 

 ちなみに、5月活動の時にグレープフルーツの香料で香りをつけたセッケンを作っていたのですが、 1カ月後はにおいませんでした。1週間もしないうちに、香りはなくなっていました。 インターネットではグレープフルーツなどのかんきつ類(みかんなど)は香りが残らないと書いてありました。残念です。 ミントの香り(ハッカ油)は1カ月後でも匂いが残っていました。

 今回はローズやフローラルで作ってみましたが、いい香りがしました。 また、上手に型で形が作れた人は、むりにしなくてもいいです。
 それでも「どうしてもやりたい!」という人は、おうちにあるセッケンでもできるそうです。細かく砕いて湯せんしてください。 ただし、廃油セッケンを使うと、ものすごい匂いが家中に広がります。気をつけてください。
 グリセリンソープを使うと、電子レンジで似たようなことができます。 ダイソーには「クラフトソープキューブ」がありました。体に使うことはできないそうですが、お手軽にローズの香りのセッケンができました。 でも、電子レンジを使う場合、やりすぎると失敗します。私は500wで20秒+14秒でできました。






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